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前回までの、つらつらした考えを通じて、 ビジネスにおいて「勝つということ」は、 スポーツのそれと異なり、 「自分の絶対的パフォーマンスの最大化」 (=スポーツにおいて「勝つ」という 目標達成の過程としての作業 ならびに その心構え) に注目すべきではないか、という仮説が導かれている。 ―――――――――――――――――― 棋士(=プロ将棋プレイヤー)で、 名人位を極めるような人は、皆、 勝敗そのものや運命、勝負師としての人生観、敗北の捉え方、 といった「勝負への美学」を強く確立している。 めちゃくちゃ、参考になる。 ―――――――――――――――――― 『 スポーツと将棋の共通点は、 自分の考えや経験でよりよい駒をつくっていく過程である。 「歩」を「と金」に変えたりしながら、 盤上に強いチームを構成していくのである 』 『 第二の共通点は、 持ち駒の数が対戦相手より勝っていたとしても、 必ずしも局面がよくなるわけではない。 また、数ではなく個の強さで勝っていたとしても、 不利な状況を打開できるわけではない。 重要なのは、効率とバランスである。 持ち駒の数や強さで劣っていても、 盤上の駒の効率がよければ勝機を見出せる 』 (羽生善治『簡単に、単純に考える』(PHP)より) ―――――――――――――――――― 上記、スポーツを「企業経営」に置き換えてみよう。 仮に、敗戦が続いたとしようか。仮にネ。 その責務の一切は、全て「経営者(マネジャー)」の采配手腕にある。 「株主・オーナー」の資本力ではなく、 「従業員」の質量でもない。 よって、思考・行動を改めるべきは「経営者(マネジャー)」である。 なぜならば、最も迅速な全体効率の改善策が、それだからである。 そして、自ら改まらないのであれば、 残念ながら、やはり変わるしかない、のである。 ―――――――――――――――――― もし、本当に戦力の質量が不足しているのなら。 「勝つために何が不足しているのか/何を補強すればいいのか」 「補強のために、いくら資本投下すればいいのか」 「この経営者(マネジャー)達に、 いくら資本投下すれば、いくら帰ってくるのか」 上記が、補強云々に先んじて検討されるべき議論であろう。 そしてそれは、 現状のままでの最大パフォーマンス(ストレッチしきった状態) を見せた(=完全に証明し切った)上で、初めて議論されるものである。 ―――――――――――――――――― 現有戦力のままでの最大ストレッチを証明する行為。 それは、涙ぐましい努力になるだろう。 だって、昨日、売りに行った商品を、もう一度売りに行くんだよ。 昨日、買ったのに、なんでもう一個買うんだよ。ありえねー。 昨日と同じサービスを、ユーザーに提供して、 昨日より満足してもらわないといけないんだよ。。。どうせいっちゅうねん。 昨日、空振りしたボールを、打てるようになる、ということだ。 そのカウントまで追い込まれる前に打つ、ってことかな。。。 昨日、ボコスカに打たれたピッチャーを、 もう一度、マウンドに送り込むことだ。なんて胃が痛い仕事だろう。 しかし、その過程を経て、経営者・従業員達は 「戦うために必要な心構え」 「投下された資本を、最大限に活用する体力・技術」 を獲得する。 そうして初めて、戦力補強・新規投資を受け入れる土壌が生まれる。 土壌とは、経営者(マネジャー)層そのものを指している。 その土壌整備なしに新たな肥料(=新規資本投下)をしても、 恐らく、垂れ流しとなり、新たな芽は息吹かないことだろう。 ―――――――――――――――――― 財務的に表現すると、 「ROIレベルの高次元での定数化維持」 を、投資家へ証明する作業である、と言い換えられる。 通常の日本の弱い会社は、 企業成長に伴って(=企業リスク低下に伴って) その個人レベルの闘争心の低下や、 それが引き起こす組織統率力の低下というダブルパンチを食らう。 そして、成長力を落とす。 気づかないうちに。 わかりやすく言うと、 ぬるくなっても食べていけるから、ぬるくなる。 少しくらい成長力が落ちたって、いいじゃん。て思っちゃう、 ということ。 投資家から見ると、I(投下資本)の絶対値の増大と共に、 ROIを低下させていく組織。というように映る。 このため、ハイグロース運用を実現するために、 投下資本を、より小さな組織・企業へと配分していく。 具体的には、 楽天より、モバオク。 エンジャパンより、ディップ。 サイバーエージェントより、オプト。 大きい会社のPER(期待値)が低くて、 小さい会社のPER(期待値)が高くついちゃう傾向の、 大きな要因の一つであろう。 もう一度いうが、その配分行動の本質は、 小さいから、ではなく、高ROIを求めて、 の投資家としての必然的欲求に基づいている。 僕達の1兆円という時価総額は、 「ハイグロース運用の投資対象として値する=高ROIだから」 という理由で付けてもらっている。 1兆円というレベルで、かつPER70~80倍というレンジ。 まさに伸び盛り、といったベンチャー企業が受ける期待値ではないか。 だから、投資家達は僕達に質問する。 「なんか、最近、大企業化してきてない? とても心配だよ~」 これを、世間話として聞き流してはいけない。 彼ら投資家は、本気で心配しているのだ。 もし僕達が、高ROIでなくなっていく、 =つまり、ヌルヌル・ユルユルの人達になっている =びっくりするくらいの高成長でなくなっている、とするならば。 そうなってなくても、そう映ってしまい始めているとするならば。 ドンドン、僕達の評価は下がっていくであろう。 そして、社会(投資家)は、僕達に資金を出してくれなくなってしまう。 そして、僕達は、新たな勝負にスピーディに挑むための、 資金調達ができなくなってしまう。 そして、僕達は、なんだかフツーのスピード感に陥ってしまう。 そして、僕達は、なんだかフツーの人生を送っていく。 そんなの、いやだなあ。 ―――――――――――――――――― 昨年、僕達のある部署が、全く新規の経営資源投入を停止された。 一銭も使うこと許さず、現有戦力・現有商品でのみ前年比成長せよ、 という方針。 放置プレイだ、責任放棄だ、イヂメ? という人もいた。 何も新サービス投入ができない一年。 現場の当事者たる経営者(マネジャー)の人たちは、 忸怩たる心境だったろうこと、察するに余りある。 しかし、現有の体力・知力・根性のみを使って、 結局、目標を果たした。 まさに、 『現有戦力での最大パフォーマンス証明』を通じ、 経営者・マネジャー層は強い「個」に育った。 新規投資してもらえるに値する土壌へと。 「ROIレベルの高次元での定数化維持」 を証明した。 ―――――――――――――――――― きっと、野球やサッカーの選手・コーチの人なんて、 そんなこと露も知らないと思う。 だが、もし、僕達と一緒に戦うチームの一員なのであれば。 野球だけ、その資本配分ルールを例外適用するのはおかしい。 サッカーだけ、特別扱いするなんておかしい。 だから、監督=経営者(マネジャー)層は、 現有戦力下での最大パフォーマンスを証明せよ。 僕は、今の勝ち星が、最大パフォーマンスだなんて思わない。 僕達の仲間は、昨年、証明したんだから。 そして、次の世界に歩みを進めているんだから。 仮に、もし、誰かが特別扱いをするとしても。 僕や、投資家は見ている。そして、絶対に許さないだろう。 以上 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/04/29 04:44:58 PM
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