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社長室 業務日誌

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2005/08/18
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カテゴリ:カテゴリ未分類

事業計画とは、何か。

昔と今と、見方が180度変わった。

―――――――――――――――――

昔は、つまり投資する側だったから、そのための道具だった。

第一に、「リスクは何か」を把握するためのもの。

投資家として、リスクを事前把握できてないこと、それは無責任だから。
リスクが顕在化してから、うろたえる投資家は、最低だから。
また、何が起こったら、追加投資なのか、撤退なのか、事前に覚悟を決めておくためのもの。
だった。

第二に、「最悪、どれくらいまでへっこむか」

つまり、資金繰り表上、資金をいくら持っておけばいいのか、確認するためのもの。
最悪の場合、投資家として、どこまで突っ込むことになるか、事前把握するためのもの。
だった。

第三に、「相手の覚悟度・真剣度を測る」ためのもの。

事業計画上のパラメータを抽出し、
その変動割合・恐れについて、相手に質問し、
認識度合いや、覚悟度合い、
その場合の対応について持っていない経営者はNGだった。

第四に、「モラルハザード」のないことの確認。

失敗したら、目の前の経営者も痛いのかどうか。
それによって、真剣度は変わる。
人間の力を引き出すもの、それは思いやコミットメント、それ一点。
人間をよく知る投資家なら、絶対にチェックする。

―――――――――――――――――

今は、どうか。投資される側だ。

上記、第一~第四のポイントについて、当然なものであるとの認識を持っている。
逆の立場からでも、同じなの。
なぜならば、投資されなければ意味がないから。

そして、さらにその上に積み重ねる役割として、何かが機能している。
それは、投資された後に、ROIを上げていくためのツールとしての機能。

ROIを上げること。
それはつまり、カネ以外のリソースの稼働率を上げること。
つまり、ヒトを奮い立たせる機能である。

まず、自らの事業である、自らの人生を賭けている、
やらされているのではない、とのコミットメントを引き出すため、
リーダー本人に作らせる。手伝うとしても、自分がつくったとの認識を持たせる。
自分でつくったもの、途中で投げる奴はいない。

次に、もし、うまくいかなかったら、
「どうやったら達成できるか」考えるためのもの、
「どうやったら、ここに戻れるか」=戻る場所を確認するためのもの、
「どこを目指しているのか」=目的地を確認するためのもの、
つまり、航海図のようなものとして、機能する。
目的地がハッキリしていて、コミットメントが強い人間。
そういう奴は、少々では負けない。

そして、最後に。仲間の自信を引き出すための道具として使う。

全く新しい世界へ飛び込むこと。怖い。
「でも、これなら、現実的だし、やってみようか」
「こんな現実的なプランなのだから、できない方がおかしい。
 だから、突破口をもうちょっと探してみよう」
「こんな現実的なプランを、しっかり立てられるリーダーなんだから、
 ついていってみよう」
と思わせること。
こう思ってるメンバーの数が、その事業の成否を決める。

―――――――――――――――――

将来の、読み切れない事象についての物語。それが事業計画だ。

投資してくれる人にも、できる限り、投資される側のことを知って欲しいな。

自分でやることなんだから、
もしこの通りに行かなかったら、違う手を考えて、約束の利益を出すさ。
だって、自分の人生なんだから。

不透明な事象に対して、僕達は、僕達の意見を言うよ。
理解してくれるよう、精一杯、わかりやすく説明するよ。
でも、読みづらいことだもの。
実は、テーブルの向こうのあなたに相談したり、意見を求めたりしたいんだ。

もし、投資家として付き合ってくれる、というのなら。
ある意味、結婚なんだから、不透明な事象に対する、あなたの意見も聞きたい。

甘えてるだろうか。。。

でも、本当は、そういう関係が、正しいと思う。
こっちの立場になって、初めて、そう思うようになった。

だって、投資される側だって、投資家を選んでいるんだもん。

以上







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Last updated  2005/08/21 02:12:29 AM
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