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僕は、前職でオールドな業界、特に流通業界ををよく担当してました。 好きになってしまったからです。 理由は、業界が好きになったのじゃなくて、 キチンと数字を見て、人を見て、空気を読んで、心を汲んで、経営に対峙する、 そんな、本気で、優秀な経営者が多かったから。 僕は、ユーザーとしてインターネットは大好きだったけど、 ネットを用いた事業を展開し、感銘を受けさせてくれる経営者には、 なかなか巡り合えなかった。 僕は、むしろ、あまりインターネット業界は直接に担当せず、 オールドな業界の儲かる仕組みをつぶさに勉強していました。 たまに、ネット企業を担当したときにも、 必ず、同種のオールド企業と損益分岐点分析を比較していました。 何が儲かる仕組みなのか、よくわからないケースが多かったからです。 そんな観点から比較をする人、他にあまりいなかったし、 誰も、その比較情報を資料作成しても、興味を持ってくれませんでした。 上司も、当事者である経営者でさえも。。。 僕が見たネット企業の大半は、 「削減できたコストと、ネット特有のコストがそんなに変わらない」 「ネットを使うチャネルの特性と、クライアント・商品の求める属性がズレとる」 そんな程度の、儲かる仕組み、しか持ってない会社ばかりでした。 そんな仕組みに依拠してるにもかかわらず、 ネット革命だ! とか力説する経営者がいっぱいいて、 ほんとにバカに見えて、薄っぺらく見えて、仕方なかった。 きちんと、儲かる仕組みを把握せず、 ノリだけでガンガンいく投資家は、もっとバカだった。 一方、オールドな業界の経営者ほど、 特に地味な流通企業の経営者ほどキチンとしていた。 自社の何が儲かる源泉で、何が弱いのか、 業界の力関係、サプライヤー・顧客、競合の隅々まで目を配り、 自分の立ち位置を完璧に把握している、優秀な経営者が多かった。 僕は、次第にオールドな業界に傾倒するようになりました。 ――――――――――――――――― ネット業界は、よく、ウィナー・テイクス・オール という。 一人で持っていっちゃう、という状況。 みんな、一発ホームランを狙って、ドンドコドンドコ、投資していった。 でも、僕には、簡単には信じられなかった。 オールドな業界にいる、優秀なビジネスマンを多く見てしまったからだ。 インターネットを用いた流通革命は、 既存業界の実物流通・情報流通を大きく変えてしまう割に、 GDP(経済全体)の底上げには、そう寄与しない、 つまり、単純な富の移転ツールにしかなり得ない。 よって、いくら役立つといっても、本当に皆に担がれるか微妙、と考えていました。 結果的に、 負けてしまう・割を食ってしまう・失ってしまう・悔しい思いをする人を、 生み出してしまうケースが多いのではないか、と。 そんな中で、一人勝ち、という状態は簡単にはあり得ない、 それを目指す奴は逆に勝たせてもらえない、 のではないか、と。 だからこそ、 自分が勝ったら、誰かが負ける・割を食う。 自分が勝つとしたら、即ち、誰かが勝たせてくれる、っていうことを意識し、 その誰かに最初から気を配っておく、 もしくは全員で勝ちに行こう、と言って、まとめあげきってしまうか、 そのどちらかが、 斯業界で伸びる経営者には求められる資質、と思っていました。 それは今でも変わってません。 特に、若い世代が中心となっている、インターネットを用いた流通革命だなんて、 自分達よりも、明らかに若造でバカが担いでいる「インターネット」に負けるなんて、 たまたま地味な古い業界にいる優秀なビジネスマンを筆頭に、 負けた人/負ける人は、どれだけ悔しがるだろうか。 その悔しさのエネルギー、その抵抗力の大きさに、 気を回すことができている人、いるだろうか。 敵も味方も含めて、その事実に気づいている人、そうはいません。 僕の知ってる限り、そんな人は、一人しかいませんでした。 そんな風に考えて、かつ行動できて、人が集まっている状況をつくり出せている人、 もう少し具体的に言うと、 インターネットが出てくる前から活躍していた人が、 以前と同じくらい、その人を取り囲むことで以前より活躍できる状況を、 意図的につくり出せている人。 (=だから勝たせてもらえる=道を空けてもらえる) そんな人は、一人しかいませんでした。 ――――――――――――――――― みんな、なんで、そのことに気が回らないんだろう。 もう少し、負ける人がいることに、気を回した方がいい。 そうすれば、もう少し、楽に、勝たせてもらえるようになる。はずだ。 以上 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/09/16 09:08:26 PM
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