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社長室 業務日誌

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2006/01/19
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カテゴリ:カテゴリ未分類

自社株の売却益(売却高)を売上計上したのは、
彼ら一社しかないかもしれないが、
投資売却益(売却高)を、売上計上する仕組み。
この仕組みを持って、好決算の演出に活用している企業は複数ある。

実は、すごく興味深い仕組みだと思って、見ていた。
僕達は、その導入が遅れてしまったため、
甘いのかな~と自省したこともある。

今となっては、過去の話だが・・・。

―――――――

事業会社にとってのM&Aを取り巻き、よく議論されること。
M&Aにアグレッシブな会社は、
「虚業」であるのか、「実業」であるのか、という議論。

事業会社のM&Aは、あくまでも、
本業・実業の成長補助・促進のための、手段として存在している。
『目的』と『手段』を明確に自覚できていなければ、間違ってしまう。

しかし、ともすれば、いつ、一線を越えてしまうかもしれない。
調子に乗っていると、無意識のうちに越えてしまうかもしれない。

そのスピード感に、人は酔ってしまうのだ。

僕達は投資会社ではない。事業会社なのだ。
自らの力で、直接、価値を生産し、社会に寄与する経済主体。

そのことに誇りを持ち、そして一方で常に自戒すべく、
下記9点を胸に刻んでおきたい。


(1)その事業を、死んでもやり通す、という気概を持った、
   事業責任者が買収判断の責任者であり、事業計画策定者であること。
   つまり、その後のROI責任を持つ、そんな立てつけであること。
    (=Rを引き上げる、即ち実業として”生産”する人間が
      最終責任者であること)

(2)買収提案者・交渉責任者は、
   その事業責任者のために粉骨砕身、ソーシングし、
   クロージングする、そんな立てつけであること。
    (=『こいつは死んでもやる(=偉大な経営者である)』
      と思ったら、心底協力し、
      『こいつは死ぬ気でやらない』
      と思ったら協力しない、
      そんな力学が働く立てつけであること)

(3)そのような組織体系が、正式に組織図として認められていること。
   そのようなミッションが、正式に組織図として与えられていること。

(4)そのような管理会計&評価制度が備わっていること。
   (=お題目でなく、人間の欲求を前提とした『仕組み』として
     ワークしていること)

(5)投下資本は無限である、そんな幻想を抱いていないこと。
   事業会社としては、できれば、I(投資)がゼロで済むのなら、
   それが最高なのだ。
   Iを用いることありきで、ROI上昇を目論む、
   そんな集団は、もはや、事業会社ではない。

(6)『目的』と『手段』を混同していないこと。
   M&Aなんて『手段』にしか過ぎない。
   『目的』は、事業成長と、ステークホルダーへの貢献。
   その速度と成長幅を加速すること。
   M&Aは、その手段の一つでしか、ない。
       ※僕達のような部署が、独断・先行して、突っ走らない、
        (1)~(4)で述べた仕組みの下にあること。
        間違う可能性があるのは、事業責任者ではない。
        僕達なのだ。

(7)だから、別に、本当は、
   M&Aなんかしなくて済むなら、しなくてもいい、
   ていうか、手段だから、別に、どっちでもいいんだ、
   くらいに思っていること。

(8)M&Aとは、本来は長時間かかる何かを、
   短縮する取り組みであること、
   つまり、時間を凝縮する結果、
   その歪み・痛みを生むかもしれないこと、
   つまり、そんなリスクサイドを負う可能性がある、
   という覚悟もしていること。
   しかしながら、『目的』達成のために最善と判断したら、
   それへの挑戦に躊躇はしないこと。

(9)ROIという指標を重視しているが、
   Iよりも、Rを重視していること。
   もし、Iが高いのなら、その分、Rを上げればよいのだから。
   そのために頭を使えばよい。

   「Iが高くてもいい・・・」
   その議論は乱暴に聞こえるが、
   Rを上げる自信があるなら、勝負しに行っていい。
   実は、それこそが、僕達は実業である、と
   胸を張って言える根拠なのだ、とさえ、言い切っても構わない。

以上



PS ちなみに、投資会社や金融機関は、決して虚業ではない。
   金融機関は、あくまでも間接的にしか、
   価値生産にタッチできない、というだけ。
   直接的に価値生産を行う、相手経営陣を支援する、という間接関与。





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Last updated  2006/01/19 09:08:07 PM
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