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社長室 業務日誌

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2011/06/20
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カテゴリ:カテゴリ未分類


20110620_情報サービス事業者として(24)


マスメディアを取り巻く仮説について、仮説Aはよく聞く。
しかし、仮説Bも、いや仮説Bこそ正しいような気がしてきた。


仮説A
・TV・マスメディアは、なくなる(!)
・メディア接触時間はネットが増える
・Broadcast media (=Content platform)として、ネットが強まる
(=Contents providerもTVからシフトしてくる)
・ナショナルクライアントは、広告費のアロケーション先を変えてくる


仮説B
・TV・マスメディアは、なくならない
・マスメディア接触時間は激減しない
・減るけど、時間価値が上がるため、広告市場として言うほどシュリンクしない
(=ナショナルクライアントは、広告費アロケーションを大きく変えてこない)
・家族との対話時間が減る分が、ネット接触時間に寄ってくる
・Internet mediaはTV業界を超えない。共存関係となる
(とりわけ、Social mediaは)


=======

mixiって一体何がしたいんだ? とよく言われる。
GREEみたいに派手じゃないし、
何もM&Aしないし、ぼーっとしているから、
Facebookに食われて、なくなってしまうのではないか・・・と。

しかし、
恐らく日本で最もSocial mediaの本質を付いたTOPがいる。
創業者の笠原氏ではなく、原田氏だ。

彼は、仮説Bを唱えている。
日本特有のメディア市場環境を理解し、
mixiの立ち位置=広告事業戦略を描けている。

将来、ナショクラががっちり取れるのは、mixiではないか。
恐らく。

事実、私の嫁(=普通の女性、昔のF1世代、TVどっぷり世代)は
mixiをメインのコミュニケーション・プラットホームにしており、
接触時間は増える傾向にある。



http://ipg.co.jp/press/story/vol79.html

このインタビューにおける、
彼の仮説Bの論理展開には鳥肌が立った。

米国企業の猿真似とかではなく、
本物のオリジナルに対する尊敬・畏怖の念を抱いた、に近い。



==========
Q1、
Social MediaとCGMですが、両者の違いとは?
==========

違いを端的にいうと2つあります。
CGMは「みんなが閲覧できる公開された場」であり、
Social Mediaは「内輪でしか閲覧できない公開されてない場」であることが1つ。

もう1つは、
CGMは「知らない人たち同士」の意見の集約の場であるのに対し、
Social Mediaは実際の「友人や知り合い」との雑談の場であるということです。

一見小さく見えるこの差は、実はかなり大きい。

むしろまったく別物と思ってもらった方がいい。
そこでやりとりされるコンテンツ(情報や発言)の質がまったく異なってきます。


==========
Q2、
「非公開な場」でやりとりされるコンテンツには、どんな価値があるのでしょうか。
==========

コンテンツという言葉の定義によりますが、
もし、コンテンツを「ある一般的価値をもった情報」と定義するのであれば、
Social Mediaはコンテンツを生み出すメディアではありません。

そこにあるのは、
単なる「内輪のコミュニケーションの場」、
いわばコタツや井戸端と等しいわけです。

そこから、一般的な価値を持つコンテンツは生まれません。

それを生み出すのは、
編集というバイアスがかかった<マス・メディア>の使命です。

Social Mediaは、
いわばコタツを囲んで話している
・・・そのコタツがたくさん存在する世界です。

コタツ一つ一つはミクロな場ですが、
トータルで見たときに
それは巨大なコミュニケーション・メディアといえます。

夜、渋谷のセンター街を歩くと、
大量の人が行き来し話しているのが見えます。

しかし、同じ時間に家の中にいて家族同士で話している人たちもたくさんいて、
ボリュームとしては後者の方が圧倒的に多い。

そこに、バイラルマーケティングといった、
他のメディアには生み出せない新しいコミュニケーションの可能性が潜んでいます。


==========
Q3、
コンシューマーが発信するコンテンツによって構成されるメディア
という意味では、Social MediaとCGMは同質ではないのですか?
==========

いいえ、違います。

CGMは、コミュニティが生まれ、
その結果「主(ぬし)化が起きる」という宿命をもっています。

これは、どんなCGMにも見られる現象です。

主化が起きたCGMには、
○○的な意見というものが生まれ、そのメディアに「個性」が生まれます。
結果、テレビや雑誌や新聞と同じようなメディアになってしまう。

つまりCGMは、いわば<ニッチなマス・メディア>なのです。

たとえば、テレビとの関係でいいますと、
CGMはテレビを面白くするツールにはなりえないと思っています。
一般的にいわれている補完関係ではなく、
実は競合関係にありますから。

そこが、Social Mediaとは本質的に異なる点です。
補完関係であり、テレビを熱くするのは、
お茶の間のコタツ、すなわちSocial Mediaです。

ですから、
IPGや放送局とmixiが連携していくことは、
マス・メディアを盛り上げていくことにきっと繋がっていくはずです。


==========
Q4、
いま、テレビや新聞といったマス・メディアから
消費者が離れつつあると言われていますが、どう思われますか?
==========

私は、一過性の現象だと思っています。

テレビ番組のクオリティは圧倒的です。
いつ見ても、あれほどの笑いや涙や感動を与えてくれるメディアが、他にあるでしょうか?

最後は中味のクオリティが問われます。

たとえば、今もてはやされているウィキペディアも、
そのうち一辞書にすぎなくなるでしょう。

だから私は、
テレビや新聞の価値が今後低下していくことは、決してないと思っています。

問題は、現代社会において、お茶の間のコタツがなくなったことです。


以上







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Last updated  2011/06/20 11:14:55 PM
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