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Professor Rokku のワインの日々

Professor Rokku のワインの日々

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Jul 23, 2005
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今日は、映画論の研究会というか文献を輪読する会があって、Rokku はレポーターを務めました。

あいかわらずのひどいレポートぶりでしたが、その事情については、また明日にでもお話しすることにして、今日は研究会のノリで、少し映画について話します。がらりと雰囲気が変わりますが……。

Rokku は、実は映画の研究もしています。その種の講義も担当しています。だから却って話がしにくいのですが、ま、深く考えずに、大好きなしんちゃんの映画についてでも話しましょう。

さて、問題点。Rokku は古い映画しか知りません。田舎にいることもあって、映画館に行くのは時間、経済、体力、あらゆる点において難しく、若い頃はあんなに見に行った映画館にも、トンと行っていません。見たい映画は一杯あるのですが。

ビデオ・レンタルにも最近あまり行きません。探しにくいのと、どれにするのか決めるのが大変なのと、返しに行くのが面倒くさくて、ほとんど行きません。主に見られるのは、衛星劇場とWOWWOWだけという体たらくです。

そんな Rokku が、唯一映画館まで見に行った映画がクレヨンしんちゃんの映画です。

しんちゃんには変な因縁があります。ダンが生まれたとき、ある人に名前をつけていただいたのですが、その方が、しんのすけ(漢字は聞いていませんが、勝手に「慎之介」を想像していました)ともうひとつ、今彼が実際に名乗っている名前の、二つを候補にくださいました。

Rokku とケイトは、ひそかに、慎之介がカッコいいねと言いあっていたのですが、そちらは選ばれずに、今の名前をその方が強く推されたので、そちらを採ることにしました。私たちは慎之介もよかったね、としばらく言っていました。

そのうち、子どもにつられるようにTVマンガをたくさん見るようになり、当然「クレヨンしんちゃん」も見ることとなりました。面白かったのはいいのですが、なんと、しんちゃんの本名って「しんのすけ」なんですね。私たちはそのことを知らなかったのです。

危ない、危ない。あの頃のダンって、ほとんど「しんちゃん」でしたから、名前がしんのすけだったりしたら、冗談にもならない。

というわけで、妙に親近感を持つに至ったしんちゃんですが、それでも、ダンが映画を見に行きたいと言い出したときには、正直、ウへー、とうとう「子どもマンガ祭り」に行く羽目かよーと、あまり乗り気ではありませんでした。

見に行ったのは、『クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望』です。びっくりしました。おもしろいんです。話がとにかく面白く、息もつかせぬ奇想天外の展開に加えて、映像が映画的で、決してマンガに収まろうとしていない。なるほど、日本のアニメーションはレベルが高いと感心しました。

子どもとの付き合いで、いくつもドラえもんの映画をビデオで見ましたが、その中でも傑作だと思ったのは、『ブリキン島』『アニマル・プラネット』そして『鉄人兵団』です。しかし、そのとき見たしんちゃんの映画は、それらを遥かに凌駕するアニメ映画に、既にしんちゃんシリーズが到達していることを確信させるに十分な映画でした。

この、時代劇の設定にタイムスリップする話は、いずれ『アッパレ戦国大合戦』で反復され、しんちゃん映画は賞を頂戴するほどに世に認知されることになるのですが、しかし、大人である Rokku とケイトを最もうならせたのは、『モーレツ大人帝国の逆襲』でした。後でビデオでもテレビでも見ましたが、あの作品を映画館で見られたのは幸運だったと今でも思っています。

話は面倒なので省略しますが、昔のニオイに満ち満ちた商店街の雰囲気、そこにオーバーラップするデュオ・グループの懐かしいフォーク・ソング。その精密な描写と構成は、見る者(この場合子どもではありません、付き添ってきている大人のほうです)の心に、思わず感涙ものの「郷愁」をみなぎらせます。私たちは、あまりの懐かしさに、そして、よく見知っていた町の風景が如何に遠いものになってしまったか、このアニメにおいてしか現実化されえない、圧倒的な「喪失感」に目を曇らせることになります。ポストモダンな現在が失ってしまったものを、映像経験として、ここまで鮮やかに描いて見せた映画を Rokku は知りません。

その意味において、原恵一監督が映画冒頭、万博への郷愁から物語を始めるのは、心底正しいと Rokku は思います。

なるほど、映画館で見なければ、映画のあの緻密な質感は得られませんね。話しているうちに、あの濃密な光の芸術に身を置きたくなってきます。でも、時間がない。プラズマ・テレビやハイ・ヴィジョンは、どうなんでしょうかねえ?





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Last updated  Jul 23, 2005 09:27:01 PM
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