カテゴリ:ワインと料理のマリアージュ
今日、ケイトが名古屋にお買い物に出かけるついでに、例の、高島屋のペックでワイン食材を買ってくると言ってくれました。習字(ケイトが習っているんです)の稽古や、ダンの塾やテニスの予定に合わせる都合などで、普段は夜出かけなければいけないのでワインを飲む日が極端に減っていますが、今日はその予定もなく、絶好のワイン日なのですよ、久しぶりに。
Rokku は会議があって、少し帰宅が遅くなりました。といっても7時ごろのことで、とても普通のお勤めとは比較になりませんが……。着替えてさっそく、どのワインを開けるか、品定めすることにしました。 もう夕方には気温が24度ぐらいになっています。残暑も峠を越え、そろそろ床下収納庫にワインを入れておいても、問題はなさそうですね。 そういえば、夏の盛りに河内ワインをいただいて、セラーに入らないものですから、しばらく放っておきました(くださった方に申し訳ない!)。セラーに空きができたところで早速入れましたから、数日のことだと思いますが、意外に平気なものですね、少しぐらいなら。 で、その河内ワインを飲んだ感想ですが、日本のワインって変わってきましたね。昔なら、リープフラウミルヒ並みに甘くて、ちょっと食事には向かないタイプが普通でしたが、飲んだ河内ワインは、シルヴァナーを思わせるもので日常の食卓にはちょうどいい感じです。特に白ワインはよかったですよ。赤も、最初はそこそこ飲めましたが、赤を飲もうとすると、どうしても食事がそれなりに濃い目の肉中心になりますから、料理にあわせるには少し役不足な感じがしました。ちょっと軽すぎる印象。 でも、いずれにせよ、日本のワインがかなり変化しつつあることを実感させる出来事でした。注目です、日本のワイン。安かったら、バリバリに試す価値ありです。 というところで、話は元に戻ります。そうそう、どのワインを開けるかでしたね。ケイトが何を買ってきたか聞くと、カプレーゼ(モッツァレラとトマト、黒オリーブのサラダ)、アボカドと甘エビのサラダ、ドライ・トマトとブロッコリのサラダ、それに、ローストビーフのバゲットだと言います。 地下にお店があった昔と違って、今、ペックは軽食ものが中心で、夕飯にワインとともに食べるお惣菜の印象は薄れてしまいました。たとえば、ここの子牛のカツレツなんか、とてもよかったです。子牛のカツレツって、定番のわりには美味しさを実感したことがなかったので、ここのカツレツにはビックリしたものです。そういうものが今は手に入らない。それがケイトの不満ではあるのですが、味は変わりありません。ホントに混むようにもなりましたが。昔はすいててよかった。 また脱線してしまいましたが、惣菜からすると今晩も白ワインかなと思いながら、セラーの冷蔵庫を開けて物色してみると、ロゼがありました。ドメーヌ・ドゥ・ラ・モルドレ(Domaine de la Mordorée)のコート・デュ・ローヌ・ロゼ(Côtes-du-Rhône Rosé)2004です。買い求めたお店の案内によると、日本では珍しいロゼということでした。だから、楽天内にないかもと思いましたが、いえいえ、ちゃんとありましたよ。しかも値段も良心的で、Rokku が買ったのとほとんど変わりません。ご紹介します。 ↓ここをクリック コート・デュ・ローヌ・ロゼ[2004] 価格 1,680円 (税込1,764円) 送料別 残りあと 11 本です 銘酒しらい屋さん しらい屋さんのHPによると、ブドウは、グルナッシュ、シラー、サンソー、カリニャン、ムールヴェードルを混ぜてあるようです。グルナッシュはロゼを造るのに用いられているブドウですから、これを中心に、赤ワイン用のブドウを全部一緒くたにしたのかもしれませんね。そのせいでしょうか、色はいわゆるロゼより赤みが強い感じで、ブラッシュと言った方がよさそうな色です。でも、それは決して悪い結果とはなっておらず、HPにもあるとおり、値段のわりには、果実味たっぷりのロゼに仕上がっています。オススメできる一本です。 飲んだ瞬間少し甘みを感じるので、食事には強すぎるかと思ったら、さすがローヌのワインですね。食事には見事に合います。ペックのサラダはまったく甘くありません。そのあたりはさすがでして、いくら昔のお惣菜屋の雰囲気がなくなったとはいえ、餅屋は餅屋なのですね。砂糖の感触がまったくない分、それに合わせるように作られたワインとは実にシックリくるんです。サラダに白ワインは当然としても、ロゼはさらにそのうえ、果実味を感じながらも、食事の時には辛くなって、料理に理解を示しつつバランスを保ってくれる。 その傾向は、ローストビーフのバゲットを口に運んだときも変わりませんでした。ところで、ペックのバゲット、すごく美味しいです。Rokku は思わず、あ、オリーブを思い出すと言ってしまいました。それはプリンストンにある美味しいサンドイッチ屋さんで、バゲットのサンドイッチを食べるたびに、ああ、あそこのサンドイッチは美味しかったなあと思い出すんです。 どこかのA店で、たとえばサンドイッチを食べている客が、Rokku が普段感じているように、B店のサンドイッチは美味しかったなあと述懐しようものなら、それはA店にとって最大の屈辱なのでしょうが、個人の客としては、そういう感慨をとめることもできません。そういうサンドイッチの美味しかったお店が、もう一軒、エディンバラにありますが、名前は忘れました。大学のすぐ近くにある店です。そういうお店に共通するものが、ここペックにはあるのですよ。 そういう、Rokku にとって超オイシイ、ローストビーフのサンドイッチにも、モルドレのロゼは、自らの果実味を主張しつつも、ちゃんと近寄ってくるのです。素晴らしい。 さすがに重さはありません。HPにあるとおり、ライトボディです。むしろライトボディであるがゆえなのでしょうね、食事への付き合い方は素晴らしいものがありました。次に食べたパエリアにもピッタリでした。89+点。 いい意味で融通無碍のワインですが、ただし、砂糖の入った料理は難しいと思います。果実味たっぷりの甘みと砂糖は似て非なるものですから、合いそうで合いません。砂糖には、もっと甘々のワインにしないと違和感が残るでしょう。 砂糖さえ控えれば、軽い料理なら何でも合うと思います。果実味にあわせるのなら、果実入りが手っ取り早いです。アボカドとかね。トマトも合います。お嫌いなら仕方ありませんが、オリーブオイルは必須ですよ。ワインは、もちろん冷やしてください。それが必要な程度には、まだ暑いですから。グラスに注いでから次に注ぐ間も、コルクをして、冷蔵庫に一時避難させたほうが美味しく飲めます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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