カテゴリ:ワインと料理のマリアージュ
昨日の運動は、筋トレ、4キロのジョギング、850メートルのスイミングで時間切れとなりました。名古屋駅前のキャッスル・プラザのローズ・ガーデンで、同僚の先生方と親睦を兼ねた食事会があって、そこに向かわなければならなかったからです。
フレンチ・レストランで食事会を同僚とするのは実に稀なことで、先生方とは初めてだったかもしれません。Rokkuがワインを飲むなんてことも、みなさん、ご存じないかも。 食事は、「シェフズディナー」でした。オードブル風の魚料理がまずは三皿。順に、 鮮魚のサラダ仕立て 蟹葛饅頭のアメリカンソース 鮑と春野菜添え 春野菜とムール貝のペペロンチーノ です。最初のお皿は、今日魚市から仕入れたという鯛と蝦蛄(しゃこ)を使ったサラダです。鯛にも軽く湯通しがしてあり、なかなか美味。アンディーブもおいしかった。 まずはビールという決まり文句があるので、なんとなく生ビールを頼んでしまったのですが、この料理にはやはり白ワインです。でも、高いのはかないませんねえ。チリを薦められたので、ボトルでいただくことにしました。軽く洋ナシのフレーバーをもった、けっこういい白です。チリは久しぶりに飲みますが、ずいぶん洗練されてきた感じです。変にオークの味付けが強いカリフォルニアよりいいかもしれません。チリの白は要注意ですよ。安けりゃ買いです。人工的な感のあるカリフォルニア(けっこう高いのも、Rokkuにはそう感じられます)より、自然系です、これは。オーク香のつけ方が穏やか。 さて、料理に戻りますと、次のお皿もおいしかった。鮑は二切れほどしかないけど、少ししかないと思うと貴重感がいや増して、それはそれでなかなかよい。アメリカンソースとは海老の殻を使ってとるんですね。パンにつけて残りのソースも食べました。難しいことを言わないで、単純においしい。分かり易すぎ、という印象もなきにしもあらずだが、変にうるさいことを言うのはやめやめ。 それになりより、このパンはうまい! パンのみに生くるにあらず、なのだし、パンだけお目当てでここに来るというのは本末転倒だとは思うけど、パンがとにかくおいしい。 三皿目のムール貝も悪くありません。でも、こう続くと、ちょっと印象が薄くなってきます。そういう気味はあるものの、ここまで、総じて魚関係はいいです。やはり日本人が作るからでしょうか。 だいたい、魚の料理は、褒められることが多いです、日本のフレンチは。多分、作る人も食べる人も、琴線に触れやすいのでしょう。魚そのものが。その分、和食風に引きずられる傾向が、どうしても出てきてしまいますが。 そういえば、可児のミラベルがTVに出たのだそうですね。出世したもんだなあ。感心しました。西可児にお店があった頃は時々出向きましたが、八百津のほうの酒屋とワイン会みたいなことを始めた頃から、行かなくなりました。ちょうど、可児にお店を移されたのも、その頃のことだったと記憶しています。 この前、あるブログで写真を見ましたが、変わりませんねえ。オードブルから魚までの印象はいい店です。とりわけオードブルは見るべきものがある。でも、肉料理がRokkuにはよくない印象がありました。ワインに負けちゃう。あれだと、薄いワインでないと合わないと思います。ワインと料理が全然違う世界、って感じになっちゃうんですね。最後まで白のほうがいいかもしれない。シャンパンでもいい。 それのどこが悪い! と言われたら、それまでです。別に悪くはない。軽い世界はそれなりにポピュラリティを得もするでしょうし、そういう世界があったっていい。でも、ワインと合わん。それだけのことです。世界が違う。 で、ローズ・ガーデンに話を戻します。次の料理は 鮟鱇・帆立貝・才巻き海老のカプチーノ仕立て です。ここへ来ると、ちと厳しい。やっぱり、煮込み系って、こってりした白か赤の世界だと思いませんか。だって、煮込む分、味のエキスが凝縮されていく世界でしょ? 刺身風魚料理で感じられる、オードブル的な料理、そう、おつまみ料理とは違ってくる。すると、とたんに、さっきまであった良さが感じられなくなるんです。 Rokkuには時々、こういうシェフおまかせ料理って、往々にして、和食のバリエーション(変奏)なのでは?と思えることがあります。多分、それは間違いではないのでしょう。肉料理の順番になると、ステーキ以外はちょっと厳しい感じになってくるからです。 肉料理は、二つの種類から選べるようになっていて、 牛フィレ肉のステーキ 季節野菜を添えて 又は 牛舌の軽い煮込み 季節の温野菜を添えて となっていました。Rokkuは牛タンの方にしたのですが……。 昔、ステーキハウスが流行りました。 Rokkuの子どもの頃、洋食といえばカレーライスでした。黄色い、ノリのようなカレーで、今の本格(?)カレーとは似ても似つかぬ代物です。でも、おいしかった。そんな頃には、ステーキなどというものは、どこか遠くの世界の食べ物で、おいしいお肉とは、何を指していっているのか、一部の例外を除いて、誰にもよくわからない世界でした。 でも、ステーキなるものを食べてみたい。それはおそらくみんなが思っていたのでしょうね。だから、Rokkuが若い頃には、いたるところにステーキハウスがあったものでした。今ではほとんど見かけなくなりましたが。 その頃は、鉄板で焼くというのが、ある意味大流行で、スパゲッティですら、鉄板焼きでした。喫茶店でよく見かけたものです。 アメリカニズムの一変奏だったのでしょう。アメリカにあるモノの移植、輸入です。そうすると、鉄板焼きスパゲッティはアメリカニズムのキッチュ? それから数えて30年ほど。ステーキは見事に日本に定着、贅沢ではありますが、当たり前の食べ物になりました。おかげで、そちらの味はまずまず大丈夫。だからでしょう、フィレ肉のステーキを選んだ先生方は、みな口をそろえて、おいしかった!とおっしゃいましたよ。 煮込みは、まだまだなんですね。多分。そういえば、懐石に煮込み料理ってありましたっけ? 炊き合わせや、鍋物はあるけど……。 同僚のお一人の方が、白ワインはおいしかったけど、赤はイマイチでしたね、と帰り際にRokkuに話してくれました。多分メルロー主体のワインなんだと思いますが、どちらかというと、ガメイみたいな感じでした。そうそう、ボジョレー・ヌーボーに近い感じ。ステーキにはつらいでしょうね。煮込みはもちろん無理です。 ちなみに、ステーキとフランス・ワインはものすごくバッチリという感じでは、Rokkuにとってはありません。カリフォルニアはバッチリです。 忘れそうになりましたが、デザートの 抹茶スイーツ グラス盛り は、なかなか美味でした。お菓子の伝統はありますからね、日本に。いける味になるのも、当然なんですね。煮込みのところだけが、かえすがえすも残念!なのでありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 6, 2008 12:00:24 AM
コメント(0) | コメントを書く
[ワインと料理のマリアージュ] カテゴリの最新記事
|
|