カテゴリ:四コマ・マンガの世界
今晩、小田川さんからファックスが届きました。今度、土曜日の卒業記念食事会の内容をお知らせしますね。おいしかったですよ。ただ、写真は学生に撮ってもらったので、同僚のようにうまくは撮れていませんし、写真アップに少し時間がかかるかもしれません。その点、ご了承を。
さて、今日は、3月11日付の朝日新聞「ののちゃん」について。昔紹介したことがあるので、機会があればと思っていましたが、今日のは傑作だと思うので、久しぶりに、いしいひさいち作品についてまくしたてます。朝日新聞ご購読の方は、できればマンガを参考にしながら読んでくださいね。 まずは、一コマ目。ののちゃん、学校に出かける準備も終え、「行ってきまー」とまで言ったところで、廊下でおばあさんとドンとぶつかります。おばあさんもビックリで、「おっと」と思わず声がでます。 二コマ目。おばあさんが、「とび出したらいかん。わたしがクルマやったらえらいことやで」とお説教。まあ、要するに教育的配慮で、ののちゃんに教訓を垂れるわけですね。 で、三コマ目が秀逸! おそらくその教訓が実際にののちゃんにとってどんなイメージをもって受け入れられたかの、いわば図像化なのでしょう。面白さは絵を見るにしくはなし、ですが、とにかく面白い。それがなんとおばあさんのダンプカー化した図なんです。「どかんかい」と大書された横に、ダンプの大きな絵が描かれています。誰が見ても、これはしげさんです。 おもしろいですよ、この絵。ダンプの横に「五十歩百歩」と、派手なトラックの絵柄のようにかかれています。その言葉がマンガ全体の意味と如何に関わるのかは、よく分かりません。でも、なんか、面白そうです。しかも、その下には「しげOBモデル」と書かれていて、このダンプが近所の老人会の面々が時々繰り出す老人パワーを示そうとしているらしいことはアリアリなのです。 しかも、まだあるんです。三コマ目の説明なのに、もう一パラグラフ要るとは! なんと、正面ライトらしきものの隣中央に、「トーマスちゃうぞ」と書いてあるんです。これは面白い! 笑える。確かにしげさんはトーマスではない!ハハ で、四コマ目ですが、ののちゃんが「うん、おばあさんがもしクルマだったらたいへん」といいます。これって、明らかに、三コマ目がののちゃんの想像図、おばあさんの二コマ目の台詞に触発されたイメージの発露であることを物語っています。 ここで、絵としては四コマ目なのに、まるで五コマ目のような機能を持つおばあさんの言葉です。曰く、「そうやけど、そういうことではない」。 これもすごい! おばあさん、ののちゃんが自分の言った言葉に反応して、よからぬ図を想像していることに気づいている。そうでないと、こんなこと言えません。 それがまた面白い。 面白いときのいしいひさいちは、絵が何コマにも相当して、何度でも楽しめるから、すごい! でも、今回の三コマ目の秀逸ぶりは、くどいようですが、朝刊の付属についているマンガの域をはるかに越えてます。素晴らしい! 敬服。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 11, 2008 11:52:27 PM
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