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ぼんやりと
十一の綱を引き連れて サクサクと共に足取り ヒラヒラと落春の桜舞うが如き 雪を踏む 瓦斯灯の明滅は 蒼き焔を落とし 十一や私の吐く息は 雪の白さ 焔の蒼さをくすぐる こうもひどく首が痛むのは あの溌剌な草木の幹を薙でいたせいか こうもひどく首が痛むのは 修羅階層に居る私の身代の怨念か 十一の猛る闘吼えは 月と混ざる瓦斯の光 ただ明滅し 私に今日の眠りをくれる 十一の誘う方向は 万国の民が倦厭しする 未開の心象画像 緑の光 蒼く映されよ 私の行く道には イバラやら勾配の深い谷が口を開いている ただその雪を触れて ただその身も覆る心地よさを 噛みしめたいだけなのだ そんなことで 凛の住む世界に近づけるのか あいつはもう行ってしまったのに もう暖かい羽根に包まれているのに 十一よ 私の足はもう棒のようだ 十一よ 雪は暖かい音色を地に落としてゆくようだな ぼんやりと 十一の綱を引き連れて サクサクと共に足取り ヒラヒラと落春の桜舞うが如き 雪を踏む お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/26 11:40:08 PM
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