昨日、アレクサンドラの両親が
約2週間のイタリア旅行を終えてセルビアに帰ってしまいました。元同僚のアレクサンドラは年下ですが数ヶ月違いの同期入社でした。
同じ外国人同士ということもあり、イタリアの悪いところや、
仕事の愚痴などを言ってはストレス発散し合ういい仲間でした。
彼女が転職してからも、
一緒にお寿司を食べに行くなどして時々会っています。
そのアレクサンドラの両親が
アドリア海を挟んでちょっとあちらの国セルビアから、
2週間前に来ていたのです。
わたしたちが入社したての頃にもローマに来たことがあって、
会うのはこれで2度目でした。
旧ユーゴスラビアの一つセルビアの首都、
1999年にNATO軍による空爆のあったベオグラード。
その近郊パンチェヴォという街に彼らは住んでいます。
ここ一帯はセルビアの中でもヴォイヴォディナと呼ばれる自治州です。
ベオグラードからローマまでは飛行機で1時間もかかりません。
アレクサンドラの両親は英語を流暢に話します。
彼らによるとセルビアでは普通とのこと。
人口の少ないこの国、世界規模で考えると
セルビア語が何の役にも立たないことを理解しているのでしょう。
東欧にありながら、他の国と政治的に異なり、
ソ連と離れ西寄りであったという歴史的なことも
理由の一つでしょうか。
それにわたしが思うに、彼らのようなスラヴ人は
言語習得能力において他民族よりはるかに優れています。
若い頃は夏休みなどに、車で一晩かけて、
イタリア北部、スロヴェニアとの国境近くのトリエステに
よく遊びに行っていたそうで、
特にお母さんはイタリア語も少し話せます。
イタリアに行く理由はバカンスの他に、
物資調達の意味もあったと言います。
日常用品はともかく、
例えば、ちょっと豪華なパーティー服を買いたい時などには、
トリエステに行ったのだそうです。
彼らと一緒に食事に行きました。
「家でもいつもマミの話しているのよ」
(ドジとかそういうことでなければいいのですが…)、
「ドラシュコ(アレクサンドラの兄)もマミによろしくって」とか
言ってくれるのがとても嬉しいです。
日本のニュースを見るたびに、
わたしのことを思い出してくれるそうです。
日本人の知り合いはわたし一人でしょうから、
日本と言えばマミになってしまうので、責任は重大です。
お父さんは、所有した車が歴代いずれも日本車だと
誇らしげに語ってくれました。
性能がとてもよくて信頼できるのだそうです。
ドラシュコも日本のゲームやコンピューターなどに興味があるそうです。
アレクサンドラと知り合わなければ絶対知らなかった
セルビアという国の人が、
日本製品を気に入って使ってくれていることに
とても感銘を受けました。
ここにまで浸透させた様々な日本企業、
トヨタ、ニコン、ニッサン、
ソニー、ダイキン、ヤマハ、みんなみんなエライ!
あなたたちのおかげで、
「日本人です」と外で安心して誇らしく言えることを
本当に感謝します。
それに気付かせてくれた若干日本贔屓(わたしのせい?)の
アレクサンドラのご両親、どうもありがとう。
今年が結婚35周年で、
アレクサンドラがプレゼントした記念の旅なのでした。
はっ、ウチも去年だった…。しかし…。
両親は自費参加でした(更にマミ旅費まで負担)。
面目ない…。
今日、トンガの首相ご一行様がご出発です。
トンガ?どこ?アフリカ(おそらくコンゴと混同)?とか
同僚たちと言っていましたが、
正解は太平洋に浮かぶ島(フィジーとかの近く)。
遠いところから来てくれてどうもありがとう。
知らない国がまだまだたくさんあります。
昨日のクリスティーナの言葉にハッとさせられました。
レセプションのラウルが、アメリカ人のお客さんと話していて、
このお客さんがクロアチア移民だと知りました。
それをクロアチア人のクリスティーナに話すと、
彼女はこのお客さんと会えなかったことをとても悔しがったのです。
「だってクロアチアってただでさえ人口少ないから、
何か関わりがある人と知り合うことは貴重なんだよ。」
日本は大国。
BBC WORLD NEWSでは大きなニュースや天気予報を扱ってもらえるし、
イタリアにいても日本製の車や電気製品を見ない日はありません。
クロアチアは距離は近いけど、
ひょっとしたら遠い感じがするのかな、と思いました。
セルビアにもトンガにもクロアチアにもいつか行ってみたいです。