昨日はローマ在住の日本人声楽家の方が発起した
東日本大震災のチャリティーコンサートに行ってきました。スペイン広場近くの英国国教系の教会(All Saint’s Anglican Church)で
月曜と水曜の2日にわたって行われたもので、
日本人と中心とした音楽家たちが演奏しました。
あさちんご主人フランコも弾いていました
(CDTHE DARK SIDE OF THE BASS絶賛発売中!皆さん買ってね)。
入場料として10ユーロからの寄付、ということでした。
日本赤十字に災害義援金として送られるそうです。
元駐日イタリア大使や元駐日イタリア文化会館長などの協力もあり、
イタリア人、日本人、その他の外国人問わず人も集まって
立派なコンサートとなりました。
日本人であっても本場イタリアでオペラ歌手として、
あるいはクラシックの演奏者としてやっている人は
本当にすごいです。
昨日は5人がそれぞれソロで歌を披露していました。
芸は身を助く、と言いますが、立派なことです。
わたしにもこうして役に立てる何かがあれば、と思います。
プログラムに曲目と『ふるさと』という歌の歌詞カードが入っていて、
震災のことを考えながら読んでいたら涙が出そうになりました。
最後にみんなで『ふるさと』を歌いましょう、ということで
会場にいた何割かの日本人たちがぼそぼそっと歌い始めましたが、
みんな同じく心の中では
遠く離れた故郷を思い出していたのでしょう。
わたしはさすがに
山で兎を追って川で小鮒を釣ったりはしませんでしたが、
蛙を追って(昔は大丈夫だったんです…)ザリガニを釣った故郷、
父母や友がきに思いを馳せました。
亡くなった方、行方不明の方、避難している方、
まだ来る余震と見えない放射能に怯える日本の皆さんには
及びもしませんが、
それだからこそ余計、
今そこにいられなくて困難を分かち合えない辛さや
何もできないもどかしさを持っている、
そんな在外邦人が多いんじゃないかなと思います。
その気持ちに打ち勝ちたくて、
毎週いくらでもいいから何らかの形で募金をしています。
いくら貧乏だとは言っても、
わたしはお腹が空いて死にそうにはならないし、
5階なのにエレベーターがないとは言っても、住む部屋はある。
散々ムカつく職場だけど、クビにはならない仕事もある。
家を流されて全財産を失った母国の人に対して
何もしないわけにはいきません。
日本にいる人は日本経済を回さなきゃいけないから、
あまり財布の紐を緩めなさ過ぎるのも問題だと言うから、
それならわたしたちが節約してそのお金を送ればいい!
でも風評被害に泣いている日本料理店には時々行かせてね。
こうしてローマでも
バザーやコンサートといった様々なイベントを
立ち上げている人がたくさんいます。
いつもわたしが出店している日本人フリマでも、
この間の日曜日に募金を行い、
ユニセフに震災の義援金として送ることができました。
ローマ郊外オスティアでも、とある教会が声を掛けて
日本の物を売るバザーを行ったところ、
商品を手にとってお札を出し、
「お釣りはいらないから」と寄付してくれる人がたくさんいたのだそうです。
イタリア赤十字には携帯電話でショートメッセージを送ると
1回に付き2ユーロ寄付ができるシステムがありますが、
そのチラシを職場のロッカーに貼ったところ、
「送ったよ」と言ってくれた同僚がいました。
もうイタリアの報道でも、トップニュースからは
地震や津波、原発のことが消えてしまいました。
自国の南部に漂着し続ける
アフリカ大陸からの難民たちに戦々恐々です。
でも引き続き、次回5月8日の日本人フリマでも、
売り上げが寄付金になるチャリティーブースを出します。
ローマ在住の方で、ボランティア店員をやってくれる人がいたら
是非連絡下さい。
特に夕方以降にいられる人を募集しています。
それから、いつもいつも雑誌を持ってきて下さるR子さん、
ありがとうございます。
次回いらっしゃいますか?
御返しを持っていきます!
この間メルアド頂きたかったのですが忘れてしまいました。
読んでいらっしゃったら是非こちらまでメール下さい!
SASA姐さんも久々にブログをUPしました。
皆さん是非読んで下さい。
では最後に、コンサートの歌詞カードにあった
『故郷(ふるさと)』のイタリア語訳をお借りしてここに載せ、
昨日の日記の締めとします。
Paese natio(ふるさと)I ricordi d’infanzia mi tornano in mente,
correvo in montagna e pescavo nel fiume.
Il ricordo della mia patria ? indimenticabile.Come staranno mio padre, mia madre
ed i miei amici d’infanzia,
quando piove e soffia il vento
ripenso alla mia terra.
Un giorno realizzer? il mio sogno
e torner? alla mia patria
perch? rimasta sempre nel cuore
la montagna ? ancora verde
ed il fiume ? limpido.