昨日はイローナの誕生日パーティがありました。
40歳の誕生日なので何か大きなことをやりたいと、
おととしから考えていたのです。
それで彼女が選んだのが路面電車(イタリア語でトラム)の貸し切りでした。
11月に作った招待状も、ALWAYS三丁目の夕日みたいな
懐かしの数十年前の路面電車の写真、
背景はコロッセオです(左上、紫のほうです)。
30年位前の市バスのオレンジ色の切符まで用意していました。
ネットで画像を引っ張ってきたのだそうです。
右下のカードは、30年位前のローマの写真に名前が入っていて、
招待客一人一人場所が異なるのでした。
わたしはパンテオン!出発はマッジョーレ門です。
クラウディア水道橋、
それからパン屋さんの巨大なお墓の古代遺跡があります。
車掌さんの帽子をかぶったイローナが
夜の7時半に「みんな乗って~」と言います。
イローナはドイツ人なので正確だ!とか、からかわれています。
実はイローナの誕生日は1月8日で、
もちろんその日に誕生日会が行われるはずだったのですが、
彼女のお父さんが2日前に亡くなったので、延期になっていたのです。
だから余計思い入れが強いパーティになったと思います。
招待客は全部で27人、
2人席が6ヶ所、4人席が4ヶ所ありました。
わたしは社交性皆無で、
こういう時に知らない人の中に馴染むのに
とても苦労します。
イローナの友達には高校教師が多くて、
中でもイタリア語、ラテン語、地理歴史の教員のテーブルだったので、
なんとか共通の話題があってホッとしました。
それでも向かいの男の子に
「君はイローナと何つながり? マラソン仲間?」と聞かれて、
わたし走りそうに見えるのかな~と思いました
(実は元同僚で地下遺跡仲間)。
それから、夏にシェークスピアの芝居を
イローナと彼女の男友達2人と一緒に観に行ったのですが、
そのうちの一人(多分10歳くらい年下)が
ちょっと素敵だな、と思っていたのです。
「日本人なの?僕マンガ好きなんだー」(よくあるパターン)とかいう話をして。
その2人も来ていたのですが、なんとカップルだったらしく、
軽くガーンって感じでした。
今回も2人席に向かい合わせにロマンチックに座っていました。
トラムはマッジョーレ門から
サンタ・クローチェ・イン・ジェルサレンメ教会の前を通り、
サン・ジョヴァンニ教会からコロッセオ方面に向かいます。
乾杯して前菜を食べます。
わたしは車酔いしやすく、テーブルに着いた時に、
反対方面に動き出すのでどうしよう、と思いましたが、
幸い酔うこともありませんでした。
コロッセオの坂を上ったところで少しの間停止し、
食事の時間となります。
食事はケータリングなのでおいしくありません…。
パスタとかお肉とかは既に調理してあってチンするだけです。
アリタリアの機内食みたいな感じです。
夜のコロッセオ、めちゃくちゃ綺麗です。
外にいる人はもちろんこちらに大注目です!
お肉を食べ終わった頃、トラムは再び動き出して、
ピラミデの手前を曲がり、テヴェレ川を越えてトラステヴェレ方面へ。
国鉄トラステヴェレ駅で折り返して
再びマッジョーレ門へ戻る、という
3時間の路面電車での独特なパーティでした。
他にもトラムJAZZといって、
生演奏付きでレストランのように営業するバージョンもあるようで
(パーティでは生演奏は無く、好きなCDをかけていました)、
こちらはカップルの申し込みもできます。
一風変わった誕生日会で、心に残るものとなりました。
いくらかかるか分かりませんが、とてもいいアイディアだと思います。