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テーマ:コストダウンについて(2)
カテゴリ:会社員やってます
世間は景気が少し上向いてきたようですが、
僕の勤務先は業績が芳しくありません。 今年の利益は昨年の3分の1にとどまる感じです。 落ち込みの原因はいろいろ考えられるのですが、 今日はそこには言及せず、業績降下に関連して 「それはおかしいでしょ?」ということがあったので、 その件についてしたためます。 僕の部署で使用しているサーバの保守契約の更新が迫っており、 1~2日前にその稟議書を申請していました。 すると今日になって経理部長からの内線電話。 受話器を取ると開口一番「なぜ値引き交渉しないのか」と。 経理部長曰く、 今、当社のあらゆる顧客から毎年値下げが要求されている。 だからウチも業者に値段を下げさせるのは当然だ。 賞与がなくなっても良いのか? 給与が切り下げられても良いのか? そんなわけないだろう。 そこまで言っても値段交渉をしない部長さんは、 オレが人事部長にかけ合って降格させてやる。 いいか、絶対に値段を下げさせろ。 ……ちょっと誇張していますけど、おおむねこんな内容です。 売価が下がっているから、 出入り業者への支払いを減らせ。 一見、理屈は合ってそうに思えますが、 僕が学んでいるマーケティング理論から言えば、 これは絶対にやってはいけないことだそうです。 考えてみれば、 まるで「泥棒に遭って金品を盗まれたから、 お前も泥棒を働いてこい」 と言ってるようなもの。 業者側に何の落ち度もないのに値段を下げさせる。 これじゃあ業者さんのモチベーションが上がりません。 「あ、あの会社からは 謂われのない理由でダンピングさせられたから」 ということでテキトーに対応されるのがオチです。 M&Aを繰り返して業容を拡大させている日本電産という会社の 切れ者創業者・永守重信氏は、 1円の経費でも稟議書を書かせる勢いの超ドケチな経営者で有名ですが、 その永守氏ですら、労務費・外注費は満額を認めているそうです。 事業に関係する人々の志気にかかわるからでしょう。 どうも経理部長とはそういう議論ができそうにない状況。 「とにかく下げさせろ」の物言いに、 「へーい」 と答えるしかありませんでした。
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