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テーマ:クレーム(10)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
先日、通信講座の会社に勤務している人から聞いた話です。
問い合わせ窓口には毎日多くの電話がかかってきますが、 その中には少なからずのクレーム電話も存在します。 中にはカンカンになって電話越しに怒鳴ってくる人もいるとか。 明らかにこちらに非があるもの、言いがかり的なもの、 さまざまですが、とにかく一筋縄ではいかない内容。 僕がもしその電話を受け答えする立場であったなら、 たぶん数時間しか持たないかもしれません。 ところがその知り合いは、 「そういう電話がかかってきたときこそ、 自分を売り込む最高のタイミング」というのです。 彼女は「クレームの電話はかかってきてから40分が勝負」 とも言いました。 40分という具体的な時間を出してきた、ということは、 少なくとも30~40分は電話越しに クレーム相手とつきあうことを示しています。 僕なんかそんな電話は1分1秒でも早く切りたいのですが、 彼らはそうではありません。 ただひたすら相手の話を聴く。 何はともあれまずは相手の声を聴くことに意識を傾けるのだそうです。 そうすると、いつしか相手の怒声がだんだんと和らいでいき、 次第にこちらに対しても同情するような言動が出てくる。 以前、別の機会に聞いたことがあるのですが、 人間が連続で怒りを発し続けられるのは「20分」が限界なんだそうです。 20分を超えると、人は怒りが冷めていくわけ。 それを逆手にとると、とりあえず最初の20分間は、 相手の怒りをぶちまけるに任せる、 さすれば相手が自動的にクールダウンしてくる、 そういうことなんですね。 40分後、お互い笑い合いながら 「ではまた」 「ありがとうございました」 という会話で通話が終わる。 その時点ではもはやクレーマーが 上得意客にすり替わっているんだそうです。 「こういうドラマを体感できるから、 クレーム対応はやめられない」 そんなもんなんですね。 僕は別の世界を見た思いがしました。
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最終更新日
2012年07月02日 21時29分53秒
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