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テーマ:政治・社会問題(2977)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
今や日本全国どこにでもある『過疎』の問題。
この問題に取り組み、大きな成功をもたらした事例があります。 能登半島、石川県羽咋市に位置するある過疎地区がそれ。 若者はいなくなり、65歳以上の人口が60%を占めるなど、 高齢化が著しく進んでいました。 耕作地も荒れ果て、ただただ『限界集落』になるのを待つのみ。 この超過疎の地区がその後、 都会から30歳代のファミリーがこぞって移住してくるとともに、 荒れた農地が再開墾され、美味しい米が採れるようになり、 そればかりでなく、その採れた米を何と、 かのローマ法王に食べさせて、 一気に価値の高いブランド米になったという、 みごとな改革を達成したのです。 現地を訪れると、数年前までの過疎にあえいでいたのが 今となってはウソのような環境に見違えているんだそうです。 しかもその改革をうながしたのは、 羽咋市役所の一職員だから驚きです。
詳しい説明は省きますが、まずその人が取り組んだのが、 全国の過疎地区活性化プロジェクトの失敗事例を調査すること。 そこで得た「やってはいけない」気づきを、 羽咋市のその過疎地区に活かしたんだそうです。 キーになるのは「村の高齢者の共感を得ること」。 過疎に悩む地元に入り込み、同じ目線で、 何が必要か、どうすればよいか、ひたすら語りあうとともに、 そこで出たアイデアを実行していく。 その繰り返しが成功につながっているようです。 つまり『改革』のセオリーは、 『共感性』と『巻き込み力』なんですね。 そこへ行くと、政治家という人たちは、 「声を大きくすること」が『改革』につながると 勘違いしているようです。 先ごろ、大学設置をいったん不認可にした文部科学大臣が、 今日には記者会見場で神妙に頭を垂れて 不認可を撤回、一転して認可しました。 本人曰く「大学設置認可制度のありようを見直すことを 以前から考えていた」あまりの今回の不認可発言、 とのことですが、ありようを見直すのであれば、 まずは現在の設置認可制度のあり方を 文部科学大臣の立場から冷静に観察すべきでしょう。 改革には『共感性』と『巻き込み力』が必要なのに、 本来は味方につけなければならない官僚の反感を買い、 巻き込むどころか蹴散らすような言動では、 改革がおぼつかないのは火を見るよりも明らか。 政治家の皆さんはそろそろ 「声が大きい者が勝ち」とでも言うような、 ヤクザな考え方から脱却すべきでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年11月09日 20時54分46秒
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