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テーマ:中国大気汚染(8)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
今日は3月初めとしては記録的な陽気でした。
そのせいか、関東でも黄砂が降ったようですね。 折からのスギ花粉に、 今年は中国から流れてきたPM2.5とやらも混じり、 おかげで花粉症の身にとっては外出するのが辛い一日でした。 さてそのPM2.5。 中国各都市で発生している大気汚染の原因となっている 非常に小さい微粒子で、これは主に車の排気ガスが原因なんだとか。 日本で製造販売されているガソリンより、 少々品質が悪いみたいですね。 偏西風に乗ってやってくるこのありがたくない微粒子に、 国内では「やっぱり中国人は自分のことしか考えてない」 と揶揄する向きもありますが、 よくよく考えてみると、日本人もかつては同じ道を歩んでます。 小学生の頃ですが、 当時のガソリンには鉛の成分が入っていて、 それはエンジンの性能を向上させるために 必要だったらしいのですが、 結局、鉛が排気ガスとして 空気中にまき散らしていることになり、 大きな社会問題となりました。 で、鉛を使用しないガソリンが 開発されるとともに、鉛がなくても パフォーマンスが落ちないエンジンも開発され、 ある年の新車からは 新しいエンジンが搭載されだしました。 ところが、いっぺんに有鉛ガソリンが必要な車が なくなるわけではないので、 ガソリンスタンドでは 有鉛ガソリンと無鉛ガソリンの両方が用意され、 車の窓ガラスには 「有鉛」(赤)、「無鉛」(青)、 「混合」(緑)、「高速有鉛」(橙)と4種類のシールの いずれかが貼られて、給油時に仕分けすることとなりました。 (「混合」とは、有鉛と無鉛を混合させたガソリンを 給油する車用、 「高速有鉛」とは、高速道路を走るときに限って 有鉛ガソリンを給油する車用) 世の中の車がすべて無鉛ガソリン車になるまでの約10年、 これらシールがふつうにどの車にも貼られており、 その後、事実上なくなりましたので、 今の若い人たちはご存じないでしょうね。 有鉛ガソリン問題は1970年代の初め頃に顕在化し、 上記の対策がとられたのですが、 でも問題化するまでは、 みんな平気で鉛をまき散らしていたんですよね。 そういう意味では、日本も昔はひどかったのです。 中国も今はひどい状態を体験し、 改善していくプロセスを学んでいる期間。 何年かかるかわかりませんが、 公害に敏感かつきちんと対策がとれる国になることでしょう。
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最終更新日
2013年03月09日 18時37分58秒
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