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テーマ:世界遺産(31)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
富士山が世界文化遺産に認定されることがほぼ確実、
という大きなニュースがこのGWのさなかにもたらされ、 案の定、富士山ろくに大挙して 観光客が訪れているようです。 地元の鉄道会社・富士急行の株価もうなぎ登り。 日本を象徴する山ですから、 世界遺産に登録されるのは当然、 という向きはありますし、 地元の産業界は諸手を挙げて万歳といったところですが、 果たして、手放しで喜んでよいものやら……。 もともと富士山に登る人たちが、 このところの登山ブームで一気に増加し、 登山道や周辺のスポットには、 心無いハイカーが捨てたゴミが わんさか溜まっているんだそうです。 これが世界遺産に登録された日には、 さらに観光客や登山客が爆発的に増加し、 周辺の環境に 少なからずの影響を与えるのは自明の理。 これじゃあ、別に世界遺産に登録されなくても よろしいのでは? とも考えてしまいます。 そもそも世界遺産の精神は、 「恒久的に後世へ伝えていくべき財産を登録し、 破壊行為を牽制するために選定する」もので、 別に観光客を呼び寄せるために 行っているものではないんですね。 そこを商業的に結び付けてしまうところが、 ちょっと浅はかかなぁ、と思います。 破壊行為を防ぐための仕組みなのに、 観光客がどっと押し寄せて、結局破壊された、 なんて笑い話にもなりませんからね。 ところで、富士山の噴火が近い、 という説が流布されていますが、 もし本当に噴火して山体が変わったり 周辺の文化財が根こそぎ破壊されてしまったら、 世界文化遺産の登録はいったいどうなるんでしょう? 不謹慎ながらも、そんなことも考えてしまいました。
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