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テーマ:訃報(132)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
元弁護士の中坊公平氏が5月3日に亡くなりました。
享年83歳。 関西(京都)出身の、 「なにわのオッチャン」的な風貌としゃべり方で、 およそ弁護士のイメージからは かけ離れていた雰囲気を感じていましたが、 だからこそ、人望も厚かったのだと思います。 ご当人を知らない人は多いと思いますが、 古くは「森永ヒ素ミルク事件」の弁護団団長や 近年では(それでも30年ぐらい前ですが) ペーパー商法で世間を騒がせた「豊田商事事件」の 渦中に入り、豊田商事の管財人を務めるなど、 世にインパクトのある数々の事件を扱われてきた人です。 もともと実家は京都の老舗旅館で、 何もなければ後継ぎとしての人生だったはずですが、 ご本人は旅館業には進まず、司法の道を選ばれました。 僕は6~7年前に同氏の講演を聴く機会があったのですが、 弁護士然としたインテリっぽい雰囲気はまったくなく、 「僕は勉強ができん子どもやった」と ご自身の経歴を恥ずかし下もなく堂々と語るところに、 強さと親近感を感じたものです。 同氏の実母が実にほめ上手だったらしく、 「可もなく不可もなし」の中坊少年に対して 「中庸(調和がとれていること)は徳である」と諭されたことが その後の人生に大きな好影響を与えたそうで 僕はこのくだりで「バランスを取ることの重要性」を 教えられた経緯があります。 近年は、整理回収機構の社長として活躍されましたが、 職員の不祥事の責任をとって辞任し、 しかも弁護士職をも辞すという、正義感の持ち主。 したがって、ひっそりとした晩年を過ごされたようです。 合掌
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最終更新日
2013年05月06日 10時42分19秒
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