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テーマ:気になる言葉(2)
カテゴリ:コーチング・コミュニケーション
「公共放送であるNHKがカタカナ言葉を使いすぎるので、
必要な情報を適格に知りえなかった」として、 70歳代の男性がNHKを相手取り、 損害賠償請求訴訟を起こしたというニュースが報道されました。 訴状には、「NHKが番組内で「リスク」や「ケア」など、 外国語を使わなくても表現できる言葉を多用」していて、 「視聴者の大部分が理解できる言語で製作されておらず、 憲法で保護された知る権利や幸福追求の権利を侵害している」 とあるそうです。 確かに、リスク=危険、ケア=介護 とすればよく、 日本語に訳せない言葉でもありませんから、 わざわざカタカナ言葉で表記する必要性はないようにも思います。 民放ならいざしらず、国民に対して広く情報を伝達する 公共放送だと、やっぱり問題になるんでしょうね。 外国語の読みをそのまま表記した、 いわゆるカタカナ言葉は、 日本語に適切な訳語がないケースもありますが、 その前に「カッコイイ」「その方が理知的」 といったイメージ先行でそのまま通用しているケースが おそらく大半だと思います。 この点、僕自身もそういう思惑で使っていたりしますし。 ここまでカタカナ言葉が氾濫すると、 「日本古来の美しい大和言葉が駆逐されていく」 と嘆く御仁もさぞ多かろうと思います。 ただ、我々日本人というのは、外来語を何の抵抗感もなく受け入れ、 自分たちの言葉にしてしまう民族であるとも思います。 本来は外来語だったのに、 今や漢字まで当てられている言葉もあったりします。 たとえば、『硝子』とか『煙草』、『金平糖』とかは有名ですね。 『瓦』も実は外来語なんだそうです。 『天ぷら』『カステラ』『イクラ』なんていうのも本来は外来語。 このように、意外にもはるか昔から私たち日本人は、 大和言葉とは一線を画して、 好んでカタカナ言葉を使ってきているんですね。 で、言葉自体が日本に帰化していくんです。 こう考えると、 カタカナ言葉を抵抗なく取り込んでしまうことそのものが、 ひょっとすると日本の文化なのかもしれません。
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