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テーマ:世界各国と歴史(2)
カテゴリ:ビジネス・経済・政治
10年前のサッカー・ワールドカップ日韓共催や、
韓流ブームはどこへやら。 昨今の領土問題や従軍慰安婦問題で 一気に日本と韓国の関係が冷え込んでいます。 ちょっと関係がこじれると 決まって韓国側が持ち出してくるのが歴史認識問題。 すなわち、日本の侵略の歴史を清算せよ、 とかまびすしいこと。 日本としては既に戦後賠償はしたはずなのに、 なぜゆえなおも責任を取れ、と言われるのか。 広く知られていることに、 韓国の学校教育では、 日本は相当のワルだと教えられています。 これが韓国国民の「日本憎し」という歴史観に 大きな影響を与えているわけです。 ところが、日本を大絶賛している韓国人評論家がいることを、 最近知りました。 呉善花(オ・ソンファ)という、50歳代半ばの女性評論家です。 彼女は幼少の頃、自分の祖父母との会話の中で 日韓併合時の話を及ぶことがしばしばあったのですが、 「実に日本人は良い人ばかりで、特に民間人は礼儀正しく、 朝鮮人にも敬意を表し、決して差別や暴力をふるうことはなかった」 と、日本に対する好意的な感想しか聞くことはありませんでした。 ところが、小学校に入学すると事態は一変します。 学校では、いかに日本人が太古の昔から近代に至るまで 韓国同胞に対して侵略・暴力・狼藉の限りを尽くしたか、 徹底的に教え込まれるのです。 呉さんは、子どもながらに 「なぜ祖父母の話と学校で教えられる話にこれだけの落差があるのか」 不思議でならなかったそうです。 しかし、小学校を卒業し進学しても、 やはり「悪の日本」を吹き込まれるので、 そのうち、学校での教えの方が本当で、 祖父母は何か勘違いをしていたのだろう、 と思うようになったそうです。 すっかり成長した呉さんは、米国留学を企図、 事情があって、日本に一時滞在しながら 米国ビザを取得することになりました。 学校で嫌と言うほど日本の悪の限りを吹き込まれた彼女は、 日本の地を踏むことにいささかの抵抗を感じつつも、 意を決して成田空港に降り立ったのです。 するとその瞬間から、彼女の頭の中は大混乱をきたすのでした。 韓国の学校で教えられていたのとはまるで違う、 秩序正しく、素直で、カルチャーの発達した日本の姿が そこにはありました。 人々と接するうちに、日を追って日本や日本人の素晴らしさが身にしみ、 祖父母の言っていたことのほうが正しかったことを悟りました。 ではなぜ、韓国の学校では「日本憎し」の教育を施すのか。 その疑問を解くために、彼女はいろんな文献をあさり、 日韓の年配者にインタビューをし、その核心に迫ります。 そしてその調査結果を基にして著した代表作が 『「日帝」だけでは歴史は語れない』という本。 僕も手を取ってみましたが、 朝鮮半島の歴史と日本や中国(当時は明や清)の歴史を それぞれ深掘りしたうえでその関係性や 歴史観の違いを明らかにしていて、 とても分かりやすい内容でした。 そしてその主張の底辺に流れているのは、 いかに当時の朝鮮半島の為政者が、 偏った思想で国を運営し、市民を苦しめてきたか。 そして日本は、それを必死でバックアップし、 朝鮮を近代国家に生まれ変わらせようとしてきたか。 そういったことが連綿と綴られています。 こんな具合ですから当然のことながら彼女は 母国から『売国奴』のレッテルを貼られてしまうわけですが、 それをおしてでも、 本当の韓国・本当の日本を明らかにすることに 大いに腐心しており、 日本にとってはとても貴重な人物である、と感じました。
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