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カテゴリ:生き方・モラル
昨日は勤務先のイベントで、
バレーボール元日本代表の三屋裕子氏の 講演を聴きました。 現役を退いて久しい三屋氏は、 今は後進のアスリートたちを育てる側で 活躍されています。 そういう仕事がら、 当然のことながら『コーチング』という キーワードも出てきました。 「過去と他人は変えることができない。 変えられるのは未来と自分だけである」 僕がコーチングを学びだしてから幾度となく聞いた、 心理学における象徴的な言葉が、 同氏の口からもポンと出てきて、 わが意を得たり、という気分に浸ったことです。 その彼女がバレーボールに目覚めたのは 中学に入ってからだそうです。 身長が178cmもある三屋氏は、 小学校卒業時には既に170cmもあったんだとか。 今でこそ女子バレーボール選手の身長は180cmでも 珍しくなくなりましたが、 当時は背の高い男子をもしのぐ身長は、 周囲からドン引きされることしきり。 それだけならまだ良いほうで、 平均的な姿とは異なる様相が災いし、 格好のイジメの対象になっていたんだそうです。 クラス中で 「あいつの身体に触れると、巨人病になるから気をつけろ」 と触れ回られ、誰も近寄ってこない。 運動会のフォークダンスでも、 ついぞ誰も手をつないでくれなかったんだそうです。 子どもとしては、毎日の学校生活が地獄です。 父母は決して背が高いわけでもないのに、 なぜ自分だけこんなに身長が突出しているのか。 情けないやらやるせないやらで、 自分の身長の高さを相当恨んだそうです。 いつも背中を丸め、目立たないように廊下の端っこを歩く。 中学校に入ってからもしばらくはそんな生活でした。 その姿を見た、ある一人の先生が声をかけてきます。 「お前、自分の背が高いのが嫌なのか」 こくりとうなずく中学1年の三屋裕子。 「良いことを教えてやろう。 そのお前がコンプレックスに感じている背の高さが、 一転して大きな強みになれる方法がある」 と、その先生。 何だろう、と思っていると、先生は、 「バレーボールをやりなさい」 実はその先生は、三屋氏が進学した中学校の、 女子バレーボール部の顧問だったんです。 その先生に言われるまま、バレーボール部に入り、 その後、メキメキと頭角を現していったのでした。 「私の人生を変えたのは、バレーボールでした」 と言ってはばからない三屋氏。 象徴的なできごとがあったんだそうです。 背の高いことでイジメられ、 背の高さがめちゃくちゃコンプレックスだった小学生以前。 そして背の高さを めちゃくちゃバレーボールの活躍に活かせた中学生以降。 周囲の人々のセリフが、 「わー、背が高ーい! へんなの~っ!」から 「わー、背が高ーい! いいなぁ~っ!」に 変わっていったんだそうです。 コンプレックスが一転、大きな強みに変わった瞬間でした。 聴いているこちらも、ちょっとホロッときましたね。 自分の弱みを強みに変えていく。 ほんの少し視点を変えるだけで、180度違う世界が現出します。 いろんな可能性を教えてくれた、三屋氏の講演でした。
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