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テーマ:忘れ物、紛失したもの(56)
カテゴリ:生き方・モラル
勤務先から帰宅。
リュック型のビジネスバッグを下ろすと、 財布を入れているポケットのチャックが開いている。 --あ、さっき閉めるのを忘れてた(^^ゞ と思いつつ中を確かめると、 あるはずの長財布がない!(゜ロ゜) --えっ! ウソッ!? ポケットの底までまさぐるも、 財布は見当たらず。 --しまった! 落としてしまった! 銀行から現金を下ろしたばかりなので、 そこそこ万札が入っているし、 クレジットカードやキャッシュカード、 かかりつけ医院の診察券や保険証、 その他ポイントカード類多々。 それらが、一瞬にして目の前から消えてしまいました。 愕然するも、落ち着いてこの十数分をプレイバック。 つい先ほど、最寄り駅そばのスーパーで買い物をし、 そのときには財布がちゃんとあって支払いをしましたから、 そのスーパーから自宅までの数百メートルの間で 落としていることになります。 急いで来た道を戻るも、それらしきものは見当たらず。 このときは、 --まぁ、スーパーに忘れてきたんだろうな と安易に考え、とりあえず先ほど買い物をしていた 駅前のスーパーへ直行。 サービスカウンターで申し出ると、 「いやぁ、財布の落とし物は預かっておりませんね…」 という無情な答え。 ここでようやくただならぬことを実感します。 すぐに、スーパーから駅前広場を挟んだ、 向かいの派出所へ駆け込み、紛失届の手続き。 居合わせた巡査さんからの質問を受け答えしているうちに、 胸ポケットのケータイが鳴ります。 出ると、「狭山市立中央図書館」を名乗る女声。 --ひょっとして、財布のことですかっ!? 「ええ、そうです、そうです。 駅から連絡がありまして、 こちらへかけさせていただきました。 駅で預かっているそうです」 良かったー! 巡査さんの「早くに見つかって良かったですね」 の声に感謝しつつ、派出所をあとにします。 すぐ目の前が駅なのですが、 受け取りには免許証など身分を証明するものが必要、 と言われていたので、 駅務室を横目にいったん帰宅。 再び駅に戻って駅員さんに申し出。 差し出されたのは、 確かにさっきまで手にしていた自分の長財布でした。 この間わずか40分ほどでしたが、 久々に言いしれぬ不安と戦いながらの 時間を過ごしました。 駅員さんに聞くと、 駅の階段に落ちているのを見つけた人が 駅務室に届け出てくれたとのこと。 --ひと言お礼を言いたいのだが、 連絡先は聞いておられますか? と尋ねるも、届出人は先を急いでいたらしく、 何も名乗らずにスッと立ち去っていったとのこと。 これぞ、さすが日本。 落とした財布にまったく手が付けられることなく、 そのままの状態で戻ってくるのですから。 日本人でいて良かった、と思った瞬間でした。
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