個性を尊重すること
上娘ですが、一時躁転したときには積極的に外に出ていたのが、ここ2週間前くらいから、突然に外に恐怖心を持ち出し、今は、ほとんど外に出られない状態です。体調の方は、薬をのみ忘れるくらいなので、一時期よりは息苦しさなどは楽になっているのではないかと思います。バレエ教室から追い出されたことのショックはやはり大きいようです。バレエの先生の苦悩もわかります。先生のおっしゃることと、私が思うことは一緒だったので…。ただ、娘に言っても、まったく聞く耳もたずの状態であったのも確か。たとえば、高校のときは、体調が悪くて練習ができないのに、「バスケの試合に出たい。」と平然と言う娘。バレエでも同じです。柔軟も、バーレッスンもできないのに、「バレリーナになりたい」普通の感覚なら、やりたいけど練習できない体調だったら、諦めるでしょう。でも、そこが娘が違うところ。練習ができなくても、やりたいのはやりたい。そういった娘の感覚が先生も私にも理解できませんでした。先生も、私も、もう何年も娘に言って聞かせていました。素質があるなし以前に、練習ができる体力があるかないか…。スポーツにしてもバレエにしても、体が基本です。だけど、練習ができなくても、バレエに固執する娘。到底理解できっこありません。先生は、娘を放り出さざるを得なかったんだと思います。私は、娘のそういった面について、いつも考えていました。なんで、伝わらないのか…。本当に理解していないのか…。そんなことはない、きっとわかっているんだと思うんです。でも、娘は納得していないんだと。バスケにしても、バレエにしても、それに対する娘の気持ちは、一般の常識からはちょっとはずれています。私は、こういった娘のちょっと人とは違うところが実は心配でした。病気でない人とつきあうときに、人と違いすぎる感覚だと、生きづらいのでないか。なので、今まで、いちいち、違うと思うところを指摘しては、「普通はそうじゃないよね。」と正そうとしてきました。でも、あるときにふっと思ったんです。ちょっと、うまく説明できないのですが、彼女のこだわりや思いというのは、もっと別なところにあるのではないかと…。それは、バスケやバレエに限ったことではありません。いろいろな物事についても、もしかしたら、私たち一般の常識とは別の面から見ているのではないかと。きっと親である私も到底理解できないところ。だから、私たちがいくら言い聞かせても、見ているところが違えば納得はできないですよね。だから、諦められないし、もともとしつこい正確なら、それが固執につながる。そう考えると、今までの娘の言動も納得できます。少し逸れますが、レディー・ガガ、いますよね。もう世界的なアイドルというか、とにかくものすごい人気の女の子。彼女は、セレブの出なのですが、家が、成り上がりだったことと、彼女の個性的な性格のために、学校時代は相当いじめられたそうなんです。今の彼女のファッション観ただけでも、その個性はわかりますよね。恐らく、かなり強烈な個性、もしかしたら、相当変わった子、という印象も持たれていたかもしれません。でも、今の彼女があるのは、お母さんのおかげ。お母さんはそんな彼女に、「そのままでいい。」と言ったそうなんです。すごい人だな、と思いました。娘の個性を100パーセント受け入れる。私だって、娘たちの個性は尊重してきたつもりでした、今までは。でも、実は、そうではなかったような気がします。個性を尊重しているようでいて、実は、自分の囲いの中になんとか納めようとしていたのではないかと。娘の、一般常識と違った視点というのが、発達障害によるものか、病気によるものなのか、生まれたときからの性格なのかは、わかりませんが、どちらにしても、娘の個性です。今まで、結局はそれを否定ばかりしてきました。それって、それで本当に正しかったのでしょうか。レディー・ガガのお母さんのように、もう少し娘の個性を受け入れていなくてはいけなかったのでなないかと。最近、思うようになりました。娘の意識や思いやこだわり、といったものが、どこにどのようにあるのか、きっと理解はできないかもしれませんが、一方的に否定するのはやめようかと。それが娘の性格なんだと受け入れるように努力してみようかと。結局、今までは、娘と正面向き合っていなかったとも言えますね。このあたりが、娘の病気と関係していたのだとしたら、私は本当に申し訳ないことをしたと思います。娘はしばらく家で休業です。とにかく、受験もバイトも勉強も、いったんお休み。病気なった、自分を「出来そこない」と言う娘。自分で自分を否定しては、前に進めません。将来のことを考えて、不安で頭がぐるぐるしてしまうようですが、とにかく、今はのんびり休んで、心身ともにリラックスできるようにしましょう。将来のことはそれからゆっくりと…ね。