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前回も書いた姫路の事件だが
今日の「きょう発~」を見ていて 過去の事件について取り上げていた かつて国会でも取り上げられた 兵庫ストーカー殺人事件と神戸・大学院生殺人事件である 兵庫の事件の被害者尾ノ井さんの殺されるに至った経緯は 散々報道されてきているので敢てここでは述べる事をしない この事件はアタシが暴力にさらされている渦中で起きていた 報道を見て 今死んでいないのは運が良いだけで いつかアタシも本当に殺されると思った事を覚えている 主人には「殺す」という明確な意識は無かった その暴力に理屈は通用しない ほんの2~3歳の小さい子供が癇癪を起こして 暴れ回るのと変わりはしないのだから 泣叫ぶ代わりの言語として男の力を使うのだ 一度その執着のスイッチが入ると彼等の興奮をとめる事はできない 自らの感情に刺激され暴力を振っている自分自身に さらに煽り立てられ分けが分からなくっていく 痛みに耐え恐怖に怯える姿が更に興奮させてしまう 一通り暴れる事でエネルギーを発散させると 今度は激しい見捨てられ不安が彼を襲う 彼等にとって私達は母であり姉であり女房であり「女」の象徴である 小さな子供にとって母親は全てに等しい そう 彼等にとって私達を失うことは世界を失う事なのだ 世界が自分を見捨てる時 彼等は激しく怯え 自分の存在を否定されたと思い込む 限り無く濃密に愛されたいココロと怒りがうずまくとき 人は男女の性別を越えてサロメになるのかも知れない そして御ノ井さんは理不尽に殺されてしまったのではないかと想像する アタシの場合はその一歩手前だっただけだ どうして自分を否定するのだと彼が泣叫んでいるうちに 「うっかり」殺されてしまう事になっていただろう その時期を乗こえても道行きはあまりに暗い そう「主人に殺されるのかアタシが主人を殺すのか」だ そこに思い至ったのは暴力を受けて2年目の頃だった そして思い付く限りの公的機関に相談を始めた 偶然目にした新聞記事に載っていた相談機関にも頼った 病院 福祉事務所 警察 市役所 エトセトラ 最後には心の電話にまで相談をした 結果 どうにもする事は出来なかった どうにもならないのだ 入籍しているアタシに起こる全ての事が 「単なる痴話喧嘩」ですまされていった 生活費の殆どすべてを奪われ 借金の取り立てを受け 命の危険を感じるほどに殴られ蹴られ 無理矢理犯され そして それは「よくある事」で済まされるのだ 「奥さんが優しくないからなんじゃないの?」 「もっと御主人の事大事にしてあげれば変わるでしょ」 「男はそういうもんだから あんたの我慢がたりないんだよ」 ケガをしても田舎の噂を恐れて 病院には殆ど行けなかった ろっ骨がおれたときには転んだと嘘をついて受診した 体が痣だらけでも不信に思われることも無かった それから4年後 あたしは半殺しの目にあっている現場を 通報してくれた友人と警察官によって救い出される事になる 主人が刃物を振り回してくれたおかげで 尾ノ井さんがされた扱いをあたしはとても理解できる アタシと彼女の差はほんの僅かだ 結婚もしていなかった彼女ですら助からなかった アタシが殺されなかったのは運がよかっただけだ なにしろ アタシが逃げ出した後主人は自殺未遂を起こす そして そのまま頭が壊れてしまった 全てを忘れた彼は 唯一アタシの事だけを記憶している どこかの病院の中でアタシの事だけを考えている こうした被害にあった人の事を 「サバイバー」と呼ぶのだそうだ 今日も日本のどこかで 苦しんでいる人がいる 助けを求める人がいる その声は あまりにか細くて 断末魔の叫びですら届きはしない お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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