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2006.10.22
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テーマ:本日の1冊(3691)
  かほる香に よそふるよりは 時鳥(ホトトギス)

     聞かばや同じ 声やしたると  (和泉式部)



  同じよに 鳴きつつをりし 時鳥

     声は変わらぬものと知らなん   (敦道親王)


恋愛についての話をしたので、私の一番好きな恋愛(時代)小説をご紹介します(笑)

といっても、これ実際にあった(だろう)話なんですが

上記の歌は平安朝に才女として名高かった和泉式部と、彼女の恋人、故弾正宮為尊親王の弟宮、

帥宮敦道親王とが交わした最初の文です。ま、今で言うならメール交換?(笑)

和泉式部と言う人は、和歌の才能に長けた才女であったっとともに、とても女らしい可愛い人だった

らしいです。写真が残ってるわけではないので定かではありませんが(笑)

で、一度は結婚をしたのですが離婚(というのがこの時代成立するのか疑問ですが)して

幼なじみの(多分初恋の人?)弾正宮と結ばれてその愛人となったわけです

この話は『和泉式部日記』(とは言え彼女自身が書いてものではないようですが)に綴られた物を

瀬戸内晴美先生(今は寂聴さん)が小説にされた『煩悩夢幻』という本に詳しく書かれています

プレイボーイとして名を馳せた弾正宮は、若くして流行り病で亡くなります

その後、悲しみにくれる式部の元に、弟宮の帥宮から橘の枝が届けられます


  さつき待つ 花橘の 香をかげば 
    
     昔のひとの 袖の香ぞする   (千載集)


亡くなった故宮を思い出すでしょう?と言う意味でしょうが、機転の利く式部は

「花の香りを嗅ぐよりも、兄弟である貴方の声が亡き人と似ていて懐かしいんじゃないですか?

 聞いてみたいものですね」

と返したわけです。歌の才能だけでなく恋の才能もあった方ですね(笑)

こういう打てば響くような式部の才女振りと、プレイボーイだった兄が一途に惚れていた(らしい)

式部の女性的な魅力に翻弄されて、帥宮は次第に式部にのめりこんでいくわけです

それにしても、この時代の恋とは一種の賭けみたいなものですよね

文を交わすだけで恋をして、実際に逢う(=結婚)までは本当の姿はわからないんですから

でも、式部は実際に魅力的な女性だったわけですから帥宮の想いはますます膨らんでいくわけです

瀬戸内先生の筆にかかるとそのあたりの経過が艶かしく官能的に展開していきます(笑)

とはいえ、ロマンチックで美しく哀しい恋物語、不幸なことに帥宮もまた若くして亡くなります…

二人の貴公子に愛された世紀の美女☆

天智・天武、二人の帝に愛された額田女王を連想させますよね

どちらも私の大好きな女性なんですが^^










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Last updated  2006.10.22 19:39:30
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