化粧音痴が驚いたこと
2015年にインドネシアに滞在した時です。インドネシアのコマーシャルに驚きました。インドネシアには日本人かと思うような顔つきの人がたくさんいますが、やけに顔の黒い人が多いです。美男美女の多い国です。なのに、インドネシアのスーパーには美白を宣伝文句にした化粧品が並んでいました。え?これは何?この浅黒い美男美女を冒涜するのか、と正直思ってしまいました。さらに蒸し暑い食堂のテレビの大画面に映っていたコマーシャル。ハンサムな青年がある洗顔ジェルを使い、使うごとに少しづつ白くなる。うああ、やめてよお、ばかなコマーシャル。浅黒く生まれて文句あるのか。浅黒くきめ細かい美しい肌に生まれて何が不満か。インドネシア人をバカにするなあ。インドネシア人よ、気づけ、あなたたちはそのままで美しいのだ。ネパールから来た日本人顔のハンサムくんも浅黒い人でした。おかしいよね、化粧品の宣伝広告って、と思った瞬間でした。この浅黒い人種の多い国で「美白」だと、いやあ、目からうろこでした。せめて、肌を清潔に保ち、紫外線に注意しよう、ならまだわかるけれどなあ。一方、ヨーロッパ系のフランス人は真っ白な肌を嫌い、紫外線でしわだらけになっても肌を焼きます。それがステータスシンボルだったりしますが、もちろん、中には、いや、ビタミンD のためだという人もいます。ないものねだりはどこでも一緒かもしれないですね。特に女性が美しくなりたいと思う気持ちに国境はなし、と思ったのが、アフリカの川で、砂漠地帯のオアシスの川だっと思う、ドキュメント映画でしたが、そのアフリカの女性たちが楽しそうに洗顔しているのですが、使っていたのが、フランスのスーパーで衣服用の洗剤粉石けんの中でも一番安い洗剤。香りはいいんですけど、もう界面活性剤とかばんばん入っているようなもので。やめてええ。だめよお。顔が荒れちゃううよお。画面に向かって叫びそうに。今、あなたも笑いましたか。いや、私たちも何を使ってリッチな気持ちになっているかわかりません。2017年春 ライラックの木 南仏の田舎で撮影 ライラックはフランス語では リラ です。