|
カテゴリ:環境保護
一昨日、エコロジーな家をほとんど自分で建てたというフランス人を
昼食にご招待した。 建築家ではない。もともとIT関連の分野の人である。 が、家はフランスの広々とした場所に自分で建てる、といろいろ 勉強して、できる限りリサイクル可能な資材を使って建てた、 というので主人がとても会いたがっていた人である。 実際に建築関連の現場で仕事をしている人たちとコミュニケート も随分したというが、彼の話し方が可笑しかったので思わず 笑ってしまった。 IT分野の人間って結局、概念が先走りしていろいろクリエイティヴに 想像しちゃう、そういう癖があって、実際、建築現場の人間とどうしても 普通に話ができたことがなかった、と。 「建築現場の人たちって重いんですよ」 「重いんですか」 「そう、ずしんと重いんですよ」 lourd.... と、熊のような重い表情を真似てみせる。 つまり、建築現場の人は何ミリと間違えてはいけない、 一つどこかで間違うと後の工程がすべて狂ってくる、 そういう笑えない結果を常に慎重に避けながら 仕事をしなくてはいけないので、会話をしても、 重いらしい。 ふとイタリアのピサの斜塔を思い出した。 しっかり傾いていますからね。 でも、傾いていてもちゃんと倒れないのがまたすごい。 で、彼の話を聞いていると、昔の日本の民家みたいだ、 と思えてしようがなかった。 彼が建てた家の話をした時 主人は最初意味がわからずとまどっていた。 「僕の家は釣り下がっているんですよ」 suspendue...? 「え?」 「なんというか、地面に直接ついていなくて」 ますます怪しげ、浮いているの? 「下を空気が通るようになっているんです」 要は木の柱が地面とぶつかる部分はコンクリートに なっていて、床と床下の地面は直接ついていない、 日本の木造家屋なら当たり前の建て方で。 日本の民家の木の柱は石の上に載っていたなあ、と。 コンクリートの代わりに。 彼の家に対する考え方を聞いていると日本の昔の 民家の素晴らしさへの褒め言葉を聞いているような気がした。 資材はこの辺にある安くて丈夫な資材で、燃やしたら 有害な煙をださないようなもの、 何も豪奢な大きな家を建てることもない。 子供たちのために家を建てると親は思うが、子供たちは 子供たちで彼らの道を行くわけで外国に行って住むのも 出てくるかもしれない。 だから、おいしい空気を感じることのできる自然な素材を 使った家が一番いい。 自分も400年生きるわけではないし。 今時は家を一軒建てるのにどれだけ有害な物質を使って いるかわからない、半永久的に燃やせないものも使われていて、 そんな家を建て替える度にどれだけ環境汚染しているかわからない。 そう語る彼を日本の田舎へ連れて行っていろんな民家を 見せてあげることができたらいいのになあ、と思った。 彼はご両親が菜食主義者だったので子供の頃はどっぷりと そういう環境にいたそうである。 が、彼にとっては普通のことでも人の家に招待されて お肉料理がでてくると否応に反社会的存在者のように 感じることがあまりにも多くて純粋な菜食主義者は 止めたそうである。 そういえば、信州みそをつかったカブとおじゃがと お魚のお味噌汁を出したらおいしいとおかわりを してくださった。 受けますよ、信州みそ、フランスで。 彼の住むというローヌアルプス地方の話も興味深いものだった。 19世紀か20世紀初頭にコレラで伯爵の位を持っていた村人が全滅。 その後、村おこしのためにイタリアから人間を連れてきたので、 イタリア人をご先祖に持つ家が今では多いのだそうだ。 南仏にしろ、ノルマンディにしろ、歴史を追いかけ始めると いろいろ出てきます。 歴史の好きな人は退屈しないことは確かです。 その中で女の歴史を見逃すことはできません。 18世紀のフランスの調度品などを見たりするのが好きですが 当時の女性は社会的には存在しないも同様だったようです。 社会的にあるいは経済的自立なんて概念も今日とは 違うようです。 しかも当時のフランスはキリスト教でかためられている。 女は男のあばら骨から生まれた、とバイブルに書いてあれば、 女は男の言いなりになって当然、と考える男たちの社会 であった、と考えてもいいくらいなのです。 1789年、女たちは一人の独立した女性とは考えられていないのです。 よって家庭の中の仕事のみできれば良いのです。 19世紀もその状況はさして変わらないのです。 ただ、法律の前では裁かれる時はしっかり裁かれ、税金も 払う時はしっかり請求がきたようです。 先日100年ぐらい前の良家のご婦人方が編んだという古いレースを 購入したのですが、夫の陰で黙々と作ったのかなあ、と いろいろ想像してしまいました。 時々うちも19世紀の夫婦みたいだなあ、と思うことが あるのは、ああ、何故でしょう。 主人に f?e de la maison 家の妖精 などと褒められたりして 最初は嬉しかったのですが、最近は いいかげんにして とついハシタナク思ってしまったり。
イタリア出身テノール歌手ボッチェリの歌声を聴いて勇気をだしてください。 Canto Della Terra ボッチェリの歌声を聴いてください。 彼女のために生きる マンチェスター出身のバンド ベガジョーBeggar Joe ベガジョーと知られる前のマンチェスターの 時の姿はこちらです。 街角で歌っていた時のベガジョーBeggar Joe 2007年 川下 笑里歌さんの心洗われるハープ演奏 Artiste Peintre E.M. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 12, 2018 06:47:22 PM
コメント(0) | コメントを書く
[環境保護] カテゴリの最新記事
|