|
カテゴリ:南仏
少なくとも南仏は7月から10月終日まで雨はほとんど降っていない。降ったのは3回くらい。
南仏と言っても広いが、エックスの町から70Kmほど奥地に行った南仏。 小さな南仏の村に生まれ育つ友人のある女性は10月はもう普通は雨が降るという。 別の女性がアフリカのシャーマンに頼んで雨ごいをしてもらうといいかも、 というのを彼女は懐疑的に聞いている。 南仏はいつかはモロッコのようになり、いずれは砂漠化する、と警告する 研究者も実は昔からいたそうよ、と女性が続けた。 ジャン・ジオノの物語りを思い出す。木を植えた男。 L'homme qui plantait des arbres de Jean Giono 昨日だったか車でそんな小さな南仏の町に行った。 コティニャック。Cotignac この町で何に一番目を奪われるか、というと、岩の壁と洞窟である。 洞窟 les grottes 石畳の幅の広いゆったりした階段が洞窟の上部まで続くらしい。 何年か前の夏に来た時は暑くて大変だったが、 今回は秋、訪れるにはちょうど良い季節だと思う。 が、今回も時間の都合で途中まで。 コティニャックは夏場、観光客でにぎわう。 カフェレストランも結構ある。 プラタナスの並木道、石造の古い噴水の横にカフェテラスが置かれる。 淡い青の窓枠を載せた建物の窓のない部分の壁には、 窓があるかのように描かれた優しい色調のだまし絵がある。 この小さな町には日本の服や折り鶴をテーマにしたピアスなどを 売るこじんまりとしたお洒落なブティックもある。 以前は確かなかったと思うが、カタカナで描かれた小さな画廊もあった。 写真家のギャラリーやブロカントの店もいくつかある。 はちみつ MIEL のお店もある。Les Ruchers du Bessillon そこでは香りのよいマルセイユ石鹸も置いている。 1890年から続く養蜂家のお店だそうである。 2017年現在でも日本への発注は受け付けているそうである。 注文は英語かフランス語になる、と思う。 ベッシヨンはこのあたりの小さな山の名前である。Bessillon コティニャックの町を出てしばらく車を走らせて辿り着く 広大な田舎の一角に土地を構えたオーナーの家でも入手できる。 コティニャックには新たに素敵なワイン店と小さな美術館もできていた。 そのお店の素敵な女性は英語訛りのフランス語で以前はこの建物は 車庫だったが、そこを改築して、なんともシックな現在のインテリアに したのだと笑顔で話してくれた。車庫だった時は片付けがそれは 大変だったのよ、と。 建物は美しいカーブを描く天井で、本来の美を取り戻したかのよう。 MIRABEAU VIN DE PROVENCE COTIGNAC もともとは南ロンドン在住の夫妻が南仏に移住し、2010年に 始めたロゼワインらしい。 ワインはじっくりと食事と一緒に静かに味わうもの。 昔、一見、品行方正な日本人男性グループがワインを口にした途端、 酔っ払ってフランス人には想像のつかない試飲となったそうで、 勝手に新しいワインボトルを開けたり、オーナーは呆れるばかり だったそう。たぶん80年代のバブル期の話ではないかと。 観光でワインを試飲する場合はほんとうに注意しましょう。 まあ、ワインでついおバカをしてしまうアメリカ人の話も 聞いたことがあるので、同胞はいたみたい。 コティニャックの小さな美術館はミラボーワインの二階にあり、 外側の階段を上って行く。 館内の奥には流木を寄せ集めて作った大きな棚があり、 その中に大型のテレビがあり、その日はジャン・ジオノの 「木を植えた男」の物語りをフランスの名優フィリップ・ノワレが 朗読し、フランス語の字幕もついたアニメが上映されていた。 この小さな町の建物の中には1600年代のものもあり、 そこに今も人が住んでいるようだ。 また広場には2017年で178歳になるプラタナスの大木もあった。 今回は猫をよく見かけた。こんなにたくさんいたかなあって。 ドイツか北欧?の観光客は低い瓦屋根の上でふさふさの毛をして 観光客を眺めていた猫を呼び寄せて撫でることに成功していた。 この町から車で確か30分ほど行った場所にポンテヴェスという 小さな、ほんとに小さな村がある。Pontevès なのに、何故かちょっぴりシックなカフェテラスがある。 そしてフランス革命の年を刻んだ噴水。 その村に地元のタイムやローズマリーで芳香剤を作って販売している 女性がいる。カトリーヌ・ラティルさん。Catherine Latil よく専門の市場で販売しているので彼女のお店は閉まって いるのが残念。とても気さくでラファエルの絵にでてきそうな雰囲気の人。 ご先祖さまはイタリア人だそう。 南仏のこの小さな村にはイタリア人のご先祖さまが多い。 理由は世界史に登場するあのペストで村人が全滅、その後、 国境沿いに住んでいたイタリア人を呼び寄せて村の復興を 行った時代があったからである。 ちょっぴりフランス語単語のおさらいしますか。 洞窟 la grotte 天井 le plafond 階段 l'escalier 猫 le chat, la chatte はちみつ le miel 養蜂家 l'apiculteur だまし絵 le trompe-l'oeil お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 1, 2017 02:37:07 AM
コメント(0) | コメントを書く
[南仏] カテゴリの最新記事
|