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カテゴリ:France
トラックの運転手を直撃した燃料税から発したジレジョーヌのデモ騒動。
フランスは過去から何かとストライキの多い国で、いきなり終電がなくなったり、パリ市内でタクシーに乗ったが、まるで前に進まない、とかそんな経験はある。いつのことだったかも何のためだったかも忘れたけれども、南仏マルセイユの路上に延々と連なるトラックの群れがあり、報道では聞いていたが、さすがに目前にしてその迫力には圧倒された。 だが、今回、報道記事から見る今回の暴動はもはやテロだろうか、と思うほど。あとは、それに参加した暴徒もいるんじゃないか、という疑いも個人的には持っている。だって、他人の車を倒して炎上させる?生活に困る人達が?その辺の感覚がわからない。 フランスは街だと住まいにお金がかかる。パリ市内のアパートや南仏もすごく高い。パリ7区の住宅街だと小さな7メートル平米をN万円で貸すアパートも広告に出されていたり、南仏も一軒家を購入する際は北フランスの田舎で城が購入できる価格。しかも、仮に2千万代の家でも、修理ししてようやく住めるとか土台の基礎工事がちゃちなものもあったりする。 南仏を舞台にしたフランス映画、日照時間の多い南仏に憧れる北フランス人やヨーロッパのお金持ちが値段を高騰させたのは否めない。パリで企業相手に法律顧問を担当していた人はパリ市内に広くて城の一角のようなアパートに住みながら、南仏の山の中にプール付きの大きな一軒家を持っていた。 日本にとって日本風の庭園が割と普通であるように、フランスにとってプール付きの家は必ずしも珍しいことではない。自分で5年かけて仕事の合間にプールを作った人もいる。 うちの近所にもベルギーやオランダ、スエーデンからの移住者や、中にはプール付きの別荘を持ち、夏場に集中してくる。なので、夏場のゴミ捨場は尋常でない状態になる。 さて仮に月収40万円近くの収入があれば田舎では快適な生活ができるだろうが、都会では子供の乗馬クラブや空手、柔道、ピアノ、テニスなどにお金がかかるので意外に大変だろう。日本は学校の先生が自腹切ってクラブの顧問をしているが、これはこれで問題があるのではないか、と思う。 フランスには日本のような進学塾はない。高額な進学学校はある。家庭教師には相応の余裕があるか、国や自治体から何らかの援助金を得た家庭だけが払える。長期バカンスに子供をどこに連れて行くかもフランスの親には実は苦しい話。制服のない学校も多いので、スポーツ形ブランド物に散財させられる親。 日本では小学校から高校まで立派な新しい教科書は確か無料で配布された。 フランスは使い古された教科書で、ページも剥がれやすく、重く、大きくて、日本の教科書のほうが質が高い、と何度も思ったものだった。一日の授業分の教科書をもたせると小さな子にはとんでもない重さになることもある。 日本の教科書のページは薄くて、しかもはがれない。しかも学校に返さなくていい。フランスも一応、無料だったが、学校に教科書を返す時に教科書があまりにもひどい状態になると有料になった。教科書をとっておけないので、数年後に読み返すことは当然できない。これは確かにほんとうに必要なら本屋で参考書を買え、ということになるし、教科書を不要だと捨てちゃう人もいるかもしれないことを考えれば無駄を省くことにもなる。どちらがいいのだろうか。 収入税に関しては、日本と同じで、ある一定の収入を超えるといきなり税金が発生する。これもうっかりすると、働ければ働くほどお金が持って行かれる話になる。 あるフランス人家族は都会暮らしをやめ、田舎の広い一軒家に越した。そこで妻は専業主婦になった。彼女は言う。都会にいた時は家政婦さんに支払うために一生懸命働いていたけど、今は自分が仕切っていて、良質な料理にかける時間も子供と過ごす時間も増えた。思うに、収入税も減ったはずである。夫も畑や狩りを趣味にし、友人たちが遠方からきても宿泊する部屋もあり、人生は充実しているかのようだ。 農業国フランスは食費は安い。スペインやモロッコからも安く野菜が来るので、確かにフランスの農民の生活は大変そうではある。野菜も肉も日本のほうが断然高い。農業国フランスだが、毎年、農民の自殺者が出る、と言う話をしていた人がいた。 フランスは社会保障税が高い。会社なら法人税もある。個人起業でもそれは同じ。今、流行りの起業家も4年目から収入がなくても社会保障税とかが取られてゆくシステムなので注意しないとあっという間に借金地獄。で、政府が起業家を勧める時にこの点をほんとうに隠すようにしか記載していない。税務局が間違えて請求書を送ったりする。その手間に時間が奪われる人も多い。すぐに対応せず、泣く泣く追徴金まで払う人もいる。すぐに税務局に連絡を取り、間違いを指摘し、ことなきを得る人もいる。 基本的にフランスは銀行も会計事務所も税務局も受け身と鵜呑みは禁物です。 書類やレターをじっくり読んで対処すべきことにはしっかり連絡をとることが必要です。 フランスは、そのかわり、失業手当や低収入家庭への医療費が相互保険でほとんど支払いがない。 これはすごい、と思う。 思うままに書いたけれど、やっぱりサヴァイバル魂は必要、と思う次第。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 17, 2019 10:50:28 PM
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