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カテゴリ:食いしん坊
ノルマンディの海岸沿いの町で10月後半近く、朝市で地元の農家の人が大きな袋に大量の野菜を詰め込んで、なんと700円前後で売っていた。どうやっても、自分が一人でかついで車まで持っていけない大きさ。なんというか、よく、キャリーカートと呼ばれるあの滑車付きの買い物袋の容量が20㎏とすれば、それを軽く超える容量の袋に思い切り、いろんな野菜が入っている。私は眺めておしまいと思っていたが、夫が即買いに乗り出し、彼が車を駐車した場所まで両手でかかえて運んだ。一応、朝市場は歩行者天国なので。
その野菜福袋(❣)に入っていたものは、ジャガイモや不揃いの仏の赤い人参や白い人参(最初は大根だと思っていた)、ぶっとい長ネギ、かぶ、そして巨大なキャベツ。 700円前後。6ユーロ。 正直、農家の人はほんとうに生活成り立つんだろうか、と心配になったくらい。府揃いというだけの、訳あり商品なのかも知れないけれど、とにかく寛大。 キャベツはフランス語で、chou と書く。発音は意外に難しい。 そのキャベツなどを12月初旬に南仏に持ち帰り、ロールキャベツを作った。 ロールキャベツは chou farci と書く。シュ・ファrシ に近い発音。 いろいろ詰め込んで作ってみたので、一か月半、南仏に残った猫の世話をしてくださった友人たち3人にご馳走させてもらった。一応、6人分作ればよかったのだけど、例によってちょっと大量に作ってしまった。と、言うか、キャベツが大きくて、実はまだ半分以上が残っている。 豚ひき肉 800gくらいかなあ。 大きなたまねぎ一個を薄く細かく切る。 手のひらサイズの小さなかぶ。薄く細かく。 人参一本のみじん切り(不器用なのでそんなに細かくはない) マッシュルーム。 野菜を切る工程に時間がかかる感じです。 塩。胡椒。 ぶた肉の匂いが自分は割と苦手なので、ほんの少し、贅沢にコニャックを垂らす。 白ワインとかをほんとうは入れたかったけれど。 アルコールなら何でもよかった、みたいな。 敷地内で摘んだタイム。 少量の小麦粉 そして溶かしたバター。たぶん200gくらい。 これらを混ぜて、ちょっと大きめの団子にして、キャベツの葉っぱで巻く。 そして、鍋に入れる。水を少し入れる。弱火でぐつぐつ煮込む。時々水量をチェック。 そして、ノルマンディで手に入った採れたてというか、作り始めのシードルといただく。 このシードルが恐ろしくおいしい。これから熟成していく寸前のものをいただいたので、アルコール度もまだ少なく、ほとんどリンゴジュース。 みんなが私の不器用なロールキャベツをすっごいおいしい、と言ってくれたので、ほんとうに嬉しかった。そして、ノルマンディのチーズ。 これに友人たち持ちよりのクレープやパンデピスというデザートで締めくくる。 そう言えば、ボジョレーの赤ワインが何故か自宅にあったので、これもあける。 いつか誰かが手土産で持ってきてくれたものか、自分がスーパーで買ったものか不明。 これもおいしかったなあ。 やっぱり、手料理は楽しい。もう2020年夏を最後にレストランにもカフェにも行っていない。 幸い、食材は見つかるので、手料理を楽しむ日々。 ノルマンディでは栗を大量に拾って、一つ一つ皮を剥くという単純作業を黙々と続け、栗のクリームを作ったり。 ノルマンディには一カ月半いたけれど、10月後半から11月末まで嵐が原因でネットも電話もない住まいに暮らしていた。いろいろ計画していたことがぱあになったけれど、そういうことも人生あるわね、とあきらめ。 ノルマンディでは地元の農家の人の話も聞けた。若い農家のパパさんが、知人の農家の人の信じられない話をしていた。機械が故障し、部品が見つからず、400トンのとうもろこしを素手で別の容器に移すという想像しただけで地獄のような話や。400トン。想像できない。 その人は一体どうしたんだろう、と今でも気になっている。機械は外国製、部品も外国製なので、ぱっとは見つからない、と。フランスの農業は先が不安だ、と話していた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 11, 2021 02:07:51 AM
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