必ずしも医者や薬が心の病を治すとは限らない
長らくご無沙汰しておりました。別用で猛烈に忙しくしております。もしかしたら、カウンセリングとその別用を融合させて、心の病のある人とともに歩むことがインターネット上ではなく対面して可能になるかもしれない機会が与えられそうなのです。そのために更に忙しくなりそうです。でも、細々とこちらも続けていきますので読者の皆様よろしくお願いします。で、今日のお話はやはり昔話なんですが、躁うつ病の友人がおりました。派手な衣装で街頭演説してしまう躁の方が強い方だったんですが、かれこれ10年にわたって20回ほど同じ病院にプチ入院と称して入院されていました。同室に入院されたときはうつ状態で、ふとんにこもりっぱなしで食事もとらず、大丈夫かしらんと思いました。その後、退院後も文通は続きました。その文通の過程で彼女は絵を描きはじめたの、個展開くから見にきてとある日言ってきました。そりゃすばらしいことだずと思って大きな花束を持っていきましたよ。そしたら見事なほんわかとした絵が並んでいました。とても街頭演説していた人とは思えず・・・。そしてもしかしたら、この人は躁うつ病で発散していた膨大なエネルギーを絵を描くことにそぐことで解消できるかもしれないと思いました。果たしてそうなりました。彼女はぞくぞくと個展を開き、いつの間にか躁うつ病は消失していました。医者にも薬にも治せなかったのに絵画がなおしてくれたんです。もう1つ。こちらは躁うつ病ではありませんが、軽度の統合失調症とアルコール依存症と拒食症の合併で苦しんでいた女性がいました。なんとか退院したものの、私にかけてくる電話はいつもアルコールをぷんぷんさせた声で、挙句のはてにはトイレ中に電話を落とされてしまい、不通になるという事態もありました。それが、やはり文通していたのですが、アロマテラピーをはじめたの、という言葉がでました。それから半年、彼女はアルコール依存症と拒食症から抜け出すことが出来ました。軽度の統合失調症はまだ残っていましたが、入院中は医師からはさじをなげられていただけにすごい変化です。アロマテラピーやっていたら治ってしまったの、そのかわり、主人が発病しちゃったからこんどは私がおんぶしなきゃいけないんだけどね、とはっきりとした、笑い声で電話で話してくれました。いったい何が心の病を解決するかなんて実はわからないものなんですよね。別に心の病だけに限りません。医師から治りませんと宣告された癌の末期の人が登山をしたことで治ってしまったという例もあります。決して奇跡なんかじゃないのです。人間はある強い、それも強烈な人生の目標を見出すと脳内から幸せになる物質が出るのです。だから、心に闇がある方にはあきらめないで、少し休んでいるだけ、いつか自分のこれだ~というもの、生きている意味がわかると楽になるから、と私は言いたいです。それまでは寄り添って伴走しますよ。それがカウンセリングってものですから。