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テーマ:医療で感じること(188)
カテゴリ:健康のこと
3月の手術から3ヶ月、MRIで状態を確認し、震えの状態や生活のことを聞かれる。蚊取り線香のようなら旋を何度もかかされるが、手術直後の成績が一番良い。MRIで、脳の「茹で加減」を観察するのだが、超音波による集中加熱は言わば火傷で、中心は固ゆでにして機能を止め、周辺はまあ火傷1度というところで、手術直後は機能を停止していても、再生により機能も回復する。だから、手術から日が経つほど検査の結果は悪くなる。
ところがこの検査、学習により症状は改善される。まず作業療法士が機能を確認、評価する。次に医師が同じテストをする。15分ばかりの時間差だから、描画の速度を意識的に変えるだけでも結果は改善する。言ってしまえば、日常生活を問題なく送れれば、まあそれでよし、の着地点だ。 これは前立腺がんの手術も同じ発想で、癌をごっそりとれば、再発のリスクは下がるが、筋肉を痛めて尿が垂れ流しになる可能性が出てくる。その癌の状態にもよるだろうが、実際にパッドを手放せなくなる人もある。病巣が大きければがっつりと取らざるを得ない。命とパッドの重さを比べることになる。 左手が治ると、今度は右手の震えが目立ってくる。実際、字が書きにくくなってきている。FUS手術は生涯1回しか出来ないが、外国では何年かあけば2回目をしてもよい、とする例が出来ているらしい。「そうなったら連絡を入れますよ」と、主治医は言うが、その頃に手の震えがどのくらい生活の支障になっているかにも因るだろう。また瀕死の状態かも知れないし嫌われるほど元気かも知れない。 ついでに、友人が悩んでいるジストニアについてFUSが有効であるかの可能性について聞いて見た。振戦に比べるとジストニアは患者数がものすごく少ないので適応の対象にしていないそうだ。研究でやっているところはあるらしい。医もまた算術だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年06月29日 23時01分06秒
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