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RSメキシコ駐在記

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2007.10.25
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 掲示板でも議論になっていた阿部采配について、僕なりの考えをまとめてみました。

采配の基本的な考え方

阿部采配の一番の特徴はチーム内の「機能分化」を明確にしたことだと思います。
(機能分化自体は以前からありましたが、明言してこなかったので浸透度は低かったように思います。)
選手をサーバー型とレシーバー型に分け、前者にはドリブルでの持ち上がりや展開・崩しのパスの供給など主にゲームの組み立てを担わせ、後者には裏への飛び出しやスペースへの走りこみ、上がりすぎたサーバーへのフォロー(ALAのみ)など主にオフ・ザ・ボールの動きを担わせました。
そして、これらの選手を独立の要素としてとらえ部品のように組み合わせて采配していました。

この機能分化がよく現れていたのが先発メンバー構成と交代でした。
先発メンバー(ALA,PIVO)には必ずサーバー型1人とレシーバー型2人がいました。
(FIXOに関しては両方が起用されていてよく分かりませんが、安定性の観点からサーバー型を志向しているように思えました。)
また、交代は必ずレシーバー型の選手どうしでおこなわれていました。
これはオフ・ザ・ボールの仕事が中心なるレシーバーは必然的に運動量が多くなり疲れやすいことやサーバーに比べてスピードや運動量といった要素が重要になることに起因すると考えられます。

また、選手を機能分化することから以下のような考え方で采配していたと思われます。
1.人に戦術つける
サーバーとレシーバーをどのように組み合わせるかによって、どのような展開になるかが決まる。
このことをサーバーをいけっち、レシーバーをあせい、清水にする場合で考えてみると・・・。
右:いけっち・左:清水・PIVO:あせい⇒右サイドを起点にする展開
右:清水・左:あせい・PIVO:いけだ⇒一度PIVOがボールをキープし左右が飛び出す
というように同じ組み合わせで様々な可能性があり、その中からフィットしそうな戦術を選ぶ。
2.攻撃面から采配する
攻撃時の特性で選手を分類することから、守備については攻撃の延長で考える。
たとえば、「FIXOに攻撃的な選手が入るからALAは下がり気味にプレーする」のような感じ。

このような機能分化の狙いとしてはボールを保持したときのパスコースとボールを保持していない時の動きを明確にすることが大きいと思われる。
これは、「○○に預ける」「右から攻める」「トップは裏への飛び出しかポストで受けるかはっきりさせる」など動きやパスコースに関する具体的な指示からも読み取れる。


実際の効果

阿部采配によって変化したこと(と思ったこと)は大きく見て2つある。
1つめは、サーバーにボールが集中したこと
各選手がはっきりとサーバーを意識することで、攻撃が必ずサーバーを経由するようになった。
これにより、プレーの選択スピードが早くなりミスが減った。
さらに、パスがつながることでボールポゼッション保つことが出来た。
2つめは、ポジショニングの流動性が増したこと
ボール保持者がサーバーを意識するので、サーバーはポジションに関わらずボールを受けに行くようになった。
さらに、レシーバーもサーバーからパスを受けるためにより広い範囲を動くようになった。
このようにして、サーバーもレシーバーもポジションチェンジをしながら攻撃できた。
(ただし、この効果はサーバーの動きに依存する)


成功要因と今後

以上のことから、阿部采配が成功したのはサーバーとレシーバーというチーム内の「機能分化」が明確になったからだと考えられる。

最後に、今後に向けて機能分化を有効にするための条件を考えてみます。
1.サーバーの優位性
サーバーの役割を担う選手が相手に潰されないだけの技術・フィジカルを持っていること。
サーバーを中心に回していくのでここでボールを失わないことが1番大切。
2.交代のタイミングと人選
運動量が重視されるレシーバーを常にフレッシュに保つために交代を有効に使う必要がある。
交代の際には、フィールド内のサーバーとレシーバーのバランスも考慮にいれなければならない。

機能分化が成功するにはこの2つが不可欠だと思います。
今回の阿部采配はこれらのバランスが良く取れていました。
今後の采配でもこの辺りがキーなってくる思います。






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Last updated  2007.10.26 00:33:02
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