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ワインと絵画がある生活

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2008.07.05
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カテゴリ:ワイン日記
 外食する機会はけっこうあるほうだと思うのだけれど、納得のいくワインリストの店はけっして多くない。お酒好き&量を飲むわたしとしては、いくら料理が素晴らしくても、ワインリストが不満足だと大幅減点なのだ。

 この場合の納得のいくワインリストとは、次のような条件を備えているものだと考えている。

1.お店の格(料理の価格)に対してバランスがよいか
2.価格と味わいが釣り合っているか
3.市場価格に対して納得できる値付けか
4.興味のそそられる品ぞろえか
5.お店の料理に合うか
6.まっとうな味わいか

 2以降については、個人の嗜好もあるし、ワインに詳しいかどうかによって評価は変わるので後回しにするとして、1で失格する店がとても多いことに驚かされる。

 ワインバーやワインを売りにしたレストランなどを別とすれば、コース金額もしくは料理にかかる金額と同程度の価格帯のワインが充実している店が理想的だ。たとえばコース金額が5千円ならば、3千円から7千円くらいのワインが充実しているとうれしい。

 ところがそのような店は驚くほど少ない。

 コース金額は5千円でも、5千円以下のワインはわずかで、6千円から2万円のものばかりという店は珍しくない。それでも興味のある銘柄がリーズナブルな値付けならば1万円前半くらいまでなら出してもよいのだけれど、そういう店に限って強気な値付けだったりする。

 たとえばピッツェリアのような低価格帯の店ならば、レストラン価格で3千円くらいの薄っぺらいワインが飲みたい。それなのに最低でも4千円で、あとは段階的というようなリストを見ると「なんだかなあ」と思ってしまう。

 最近も料理価格が3、4千円のカジュアルなイタリアンに行ったところ、ほとんどのワインは5千円以上だった。その日は暑かったので「グビグビ飲める安いワインを」と頼んだところ、5千円くらいのワインを勧められた。それを飲んでみると全然グビグビ飲めないしっかりしたワイン。値段も高いうえに、味わいも飲みたいのと全然違う。2重にだまされた気がした。


主張1:
高いワインをそろえるのは構わないが、少なくともお店に見合った価格のワインを充実して欲しい。


 ブログにはほとんど書かないけれど、リーズナブルな店ではリーズナブルなワインを頼むことが多い。それで少なくないのが「不自然なワイン」。ビオだ自然派だってことじゃなくて、不自然な味わいのワイン。頭痛がしそうなくらいSO2が効いているワインや、不自然な新樽風味のあるワイン、不自然なバランスのワイン。こういうワインにけっこう出会う。


主張2:
小売りで千円程度でもまっとうなワインはあるので、不自然なワインはやめて欲しい。


 ワインの値付けは難しい問題だと思う。保管料、トラブル時の損失、グラス使用料、仕入価格、お店の格、etc、考えるべき要素は多い。また継続的に入手困難なワインを安すぎる値付けにすると、そのようなものばかり売り切れ、戦場あとのようになってしまう。

 ネットやオークションで最安値を調べて、ワインの値付けを批判する人がいるけれど、お店の場合
・継続的な入荷
・コンディション
も重要な要素なので、それはフェアではないだろう。

 個人的な希望を言えば、


主張3:
仕入価格プラス2千円から仕入価格の2倍くらい。百歩譲って利幅にこだわらないとして、少なくとも金額に対して納得できる味わいにして欲しいものだ。

(グランメゾンなどの高額店は除く。とはいえロオジエなどは値付けが安い方だと思う)


 このくらいの価格だったら、ワインを頼む人が増えて、客単価も上がってよいと思うのだけれど、そうなっていない現状を考えると、それぞれの事情や考えがあるのだろう。料理に対するスタンス、ワインに対するスタンス、お店のコンセプト、お店の立地はさまざまだ。

 とはいえ、レストランの本分は料理にあることを思うと、あざといワインの値付け―――たとえば調理コストのかかる料理と同じ原価率の設定―――には疑問を感じてしまう。


 自分の飲みたいワインを突き詰めれば、究極にはワインの持ち込みだ。でも、持ち込みはお店の好意によるものなので、それぞれの経営者が判断することだと思う。お店のポリシー(ワイン好きのオーナーが、自分のワインを飲んでもらいたいとか)もあるし、持ち込みの心得を知らないマナーの悪い客もいるからだ。

 結局のところ、持ち込みの可否にかかわらず、市場のニーズに応えられなかった店は淘汰(とうた)されるだけの話だ。

 持ち込みと書いておきながらも、お店のワインを楽しむのも好きだ。そのお店の考えがわかるし、意外な発見に出会うこともある。また、しっかり管理&セレクトされた店ならば、家で飲むよりおいしいと感じることが多い。


 うーん、ちょっと詰めがあまいけれど、料理もおいしくて、納得できるワインリストのお店だったらリピートするし、ワインもバンバン頼みますぜ。

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最終更新日  2008.07.15 18:48:51
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