カテゴリ:日常のつぶやき
最近、リッチマンのKhakiさんのブログを読んで、「ほほう♪」と思う事が良くあります。
物を作る立場の人がどういう事を考えて作っているのかが分かって、面白いんです。 で、僕自身が物を作る事って料理ぐらいなのですが、どうも物造りっていう行為が好きみたいです。 物を作る人とその過程に興味を持ってしまいます。 何でもかんでも遺伝する訳じゃないでしょうけれど、それは多分、身内に物造りをしている人がいるからです。 僕の祖父は竹細工職人です。 今でこそ、竹細工というとおみやげ物っぽいイメージですが、昔は農家で必ず竹で作った道具(背負い籠とか、農作業用のでかいザルとか)を使ってました。 なので、生活必需品だったのだそうです。 祖父は子供の頃に足を怪我してしまい、今でも足が不自由です。 なので、13歳か14歳の時に、「座ったままで出来る仕事」ってことで、竹細工職人の道に入ったそうです。 以来・・・多分70年近くになるのでしょう。 今でも現役です。 身内が言うのもなんですが、間違いなく名人です。 さすがに地元では結構有名人らしく、海外のイベントに招待されたりしたこともあります。 ただ、本人は芸術的な作品を作るのではなくて、道具として使ってもらえるものを作るのが好きみたいで、ウナギを採る罠とかザルとか、そういうのをメインで作ってます。 これは珍しく道具じゃない一品です。 地元のお祭りの景品として頼まれた物らしく、特別に作ったらしいのですが、あまりに可愛いので気に入ってしまい、頼んでもらっちゃいました。 (母も欲しがりましたが、孫が勝ちました。ははは♪) 何がどう違うのか画像じゃ分からないと思いますが、手で持てば誰でも分かります。 竹っていう素材が、本当はとっても丈夫で美しい物である事に気づくから。 お客さんを見てると面白いですよ。 何せハンドメイドですから、ザル1個だって何千円もします。 製作に要する時間と技術料を考えると破格のお値打ちだと思いますが、工業生産品なら数百円でもザルなんて手に入ります。 ただザルってだけなら、それでも十分用を足します。 でも、数千円のザルが売れるんです。 しかも、決まって皆嬉しそうに買っていきます。 買っていく人に言わせれば、そりゃ当然なんだろうと思います。 そこに何かしらの価値を見出したから買って行くんですもんね。 でなきゃ、数百円出せばとりあえず用を満たす物はどこでも買えますから。 祖父は自分の作品について、決して多くを語りません。 お客さんからの質問には答えますが、セールストークなんて聞いたためしがありません。 ただ、それだけ自分の作った物と、素材である竹に自信と誇りがあるんだろうと思います。 僕自身がこれから、そういう物を作るような仕事をする事はきっと無いでしょう。 でも、自分なりの基準で物の良さを判断出来る人間でありたいとは思っています。 流行に流されるのではなく、物の本質的な良さを見分けれるような人間でありたいです。 祖父の作品を眺めながら、時々そんなことを考えています。 あ、そうそう。 そういう訳で、他人の持ち物(カバンとか財布とか)を妙に気にしてしまいます。 特に皮製のカバンとか、思わず手が出て触ってしまいますが、触られた方は笑って許してね。 どうもね、持ち物からその人の性格とか趣味とか想像するのが癖なので。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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