カテゴリ:回想録
もうひとり、思い出す子がいる。 彼女は、アマラーナ。 ウクライナの女の子だった。 どうしてるかな。 彼女は体に障害を持っていて、手足が丸くちじこまって曲がっている。 なんていう障害なのか、定かじゃないけど、 小児マヒに似た症状、かな。 比較的軽めの。 彼女はそれは美しいブロンドの髪で白く美しい肌と、 澄んだ、それは限りなく澄んだ、青い瞳を持っている。 彼女の障害なんてかき消されてしまいそうなほど、 ほんとうに美しい少女だった。 インドでわたし達ははじめて出会ったのだけど、 それはやはり、1週間のスーフィーのグループでだった。 彼女は大きな、回転させると360度に開く、 ずっしりと重い”スーフィー旋回舞踊用”のグリーンのスカートを はいているところだった。 まだ、参加者が全員集まる前の、その野外ホールで ひとりくるくると旋回をはじめた。 足にも障害があるその体で、たどたどしくはあるけれども、 しっかりとセンターに立って、ひとりくるくると回りつづけていた。 なんてキレイな娘なんだろ、と思った。 黄金の髪が風に揺れて、静かにそっと咲く花のようだった。 わたしも自分のマルーン色のスカートをはいて、 彼女の旋回している脇で、一緒に踊った。 ほどなくして、グループに参加者が全員集まると、 円を描いて全員で立ち、両隣の人と手をつなぐよう指示される。 ふと気づくと、彼女がわたしの横にすすーっと入ってきた。 わたしはなんの気無しに彼女の手を取ると、 ”ビクッ”とおびえたようなしぐさをした。 彼女の手はグーの形のまま開くことができない。 固まってしまって、しかも少し変形しているせいか、 手をつなぐ事、というのにたいしての、 なにかおおきな”怖れ”をそこに感じた・・・。 わたしは彼女の目をのぞきこんで 「Are you OK?If Its Pain・・・?」と聞く。 すると、おびえたその瞳の奥が少しやわらいで、 しっかりと手を差し出した。 その後すぐに、 わたし達はずっと以前から知ってるもの同士のように とても仲良くなった。 お互い英語もたどたどしくて、ほとんどまともな会話はできないんだけど、 なぜだか、いつもいつも一緒にいたっけ。 なぜだったんだろ、今でも不思議なくらい、 仲良しだった。 人一倍ひとなっつこいところもあった彼女だったし、 スーフィーで一緒にグループのスタッフもやったりしてたからかな。 ・・・・ その次の年に、再開した時、 彼女は結婚した、と報告に来た。 それも、わたしのEX,EXボーイフレンドだったドイツ人の彼の 親友に当たる人だった。 それも親子ほど年の差があった。 その彼というのがまた絵にかいたようないい奴で、 と、いうのも、彼に話かけても、冗談でしか答えが帰ってこないのだ。 (笑 何をいっても、何を聞いても、すべて返事は”ジョーク” あそこまで、徹底してジョークの言えるやつに 悪い奴はいない、というのがわたしの見解だ。(爆 ”シリアスさをおとしなさい” 彼はいつもそれを、体で表現し 全面的にそれを言ってるようだった。 二人が結婚して、”今はイングランドに住んでいる”と また次の年にはそのようなメイルが届いた。 同じくらいのレベルだったはずの英会話が あっというまに彼女に先をこされちゃっていた。 ロシアの片田舎に両親と静かに暮らしてた彼女の 人生の大転換に、びっくりした出来事だった。 しあわせに暮らしてくれてるといいな。 どうしてるだろ。 いつも、彼女はわたしに向かって 「I LOVE YOU Rubaaaaa~i!!」 と言ってくれてたな。 わたしも愛してるよ。 My Beloved SUFI Friends達へ。 LOVE お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Oct 18, 2005 01:05:16 AM
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