カテゴリ:スーフィズム
ある時、蚊の一群がいた。 風が吹いた。 そして、シャイフの家の窓が開いていたので、 全部の蚊が風と一緒に窓から入ってきた。 部屋の反対側にはもうひとつ窓が開いていて、 一方の窓から入って来た蚊は、一匹を残して、 全部もう一方の窓から吹き出されていった。 残った一匹はシャイフの妻の膝の上に止まった。 シャイフはそれを見てにっこりして、手をあげると、 その蚊を殺した。 死んだ蚊はダービッシュになった。 昔、二匹の蝶々がいた。 一匹はロンドンに、一匹はイスタンブールにいた。 二匹は愛ゆえに、互いに相手の方へと飛んで行った。 そして二匹が出会った時、一方は死んだ。 木が存在する理由は、果実のためであり、根のためではない。 なぜならば、木は果実を得るために植えられるのであって、 根を得るためではないからだ。 愛の中に宇宙が生まれた理由は人なのだ。 ”完全なる人間”の自我は完全に消え去り、 あるのはただ神の永遠の存在だけだからだ。 『この世界に誇り高く立て。しかし、次の世にはこうべをたれよ』 ― コーラン ― お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 3, 2006 12:54:46 AM
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