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テーマ:仕事しごとシゴト(23735)
カテゴリ:お仕事のお話
3日は院長会議でした。 毎年年末に海外旅行に出かける浪費家で有名な理事長の奥さんが最近成長して秋にも理事長を連れてニュージ-ランドに行きました。 そのあおりをくらって我々の意味の無い会議の日程が11月までずれ込んでしまいました。 いつもは必要の無い他の組織の保育園やら老人ホームやらの施設長の方々を呼んで座らせているのですが、さすがに私的な理由で時期をずらしておいてそこにまた無意味に来らせるのは気が引けたのか今回は院長だけでした。 前々回から出現した新たなモンスター理事長の次女相手に今回はどんな戦いをするか、この先の院長会議の在り方を決める重要な一戦です。 どんなモンスターかと言うと、 「自分がどれだけ頑張っているか自慢したい」モンスターです。 会議の終わり頃になると自分が頑張っている分野で色々と訳の分からない事を言って同じ話を延々と繰り返します。 誰かが話をまとめて終わらせようとすると「でも~」から始まって振り出しに戻ってしまうのです。 「終わらないすごろく」 と誰かが言いました。 自分の駒の先に6つ程並んでいる「振り出しに戻る」のマスがあります。 サイコロの目は6までしか無いのでサイコロを振る限り永遠に終わる事が無いすごろくです。 あっしは考えました。 「サイコロを振るから振り出しに戻るのである」 サイコロは振ってはいけないのです。 彼女が話し出すと皆で黙っている作戦。 誰も何も喋らなければどうなるんだろう? やってみなければ分からないのですが、これしか思い浮かびませんでした。 昼ご飯の時に主だった連中に釘を刺しました「何にも言うなよ」 理事長の長男がその雰囲気を読み取ったのか 「ひろちゃんが話し出すとみんな戦々恐々とし出す」 と言ってました。 今回の主戦場は理事長が出すノルマ問題でした。 素人が院長会議に出てくると必ず踏む地雷です。 毎年理事長が出す「売り上げ目標」、何の根拠もないただの理事長の希望なのですが、 仮にも理系大学出身者の集まりなのでこの数字の根拠は何なのか疑問に思うのは当たり前です。 でもこれを質問してはいけません。 だって根拠が無いので答えようが無いのです。 我々程のベテランになりますと心の中で「それはどんぶり勘定です」と言います。 理事長が名古屋の分院(次女が間接的にかかわっている)が今年になって大幅に赤字が出ていると言いました。 その分院長は、今年で辞めるので後の事は考える必要が無いので 「昨年から人員も設備も何も変わって無いのにノルマだけ上げたらこうなります」 と本当の事を言いました。 確かに昨年より売り上げは上がっているのですがノルマの上げ方が酷いので赤字になっています。 ここで次女が食ってかかります。 「どうやってこのノルマは決めているんですか?」 言っちゃったね。 10年くらい前、長女がこれを言って親子喧嘩になり勘当されました(笑) 最近は理事長も年をとったのかこれに対しては熱く言い返す事も無く穏やかに理由にもならないような理由を言ってのらりくらりとかわします。 そんなものでかわされてはなるものかと次女も食い下がります。 最後には「これ他の先生も納得してないと思います、H先生どうですか?」 と他の先生にも加勢を頼むのですが、我々程のベテランになると分かっているのです。 「間違っている人に正しい事を言うのは間違っているのです」 次女も我々のただならぬ決意と雰囲気を感じ取ったか今回はあっさりと引き下がってくれました。 こうして日が暮れるまで不毛な会議は続いて行きました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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