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祝日の前のニュースで恐縮だが、11月22日(火)付けの繊研新聞に、レディスアパレル「Mプルミエ」の売り上げが非常に好調だという記事が掲載されていた。
これって、レディスアパレルに現役で勤めておられる方なら、様々なルートで情報が入ってくるだろうから当然知っておられただろうけれど、素人さんでも頻繁に有力百貨店さんの店頭に通っている方なら、おおよそ察知していたんじゃないだろうか。 さくらが伊勢丹新宿店を見に行っても、最近はいつも店内に数多くのお客様が入ってザワザワとした雰囲気がある。伊勢丹さんのような繁盛店さんでは、土日はいつでも人が多いのが当たり前になっているが、お客様の滞留時間が長く、試着しておられる方が多い、というのが特徴だ。 繊研新聞には、「いわゆる“赤文字系”向け商品を排除したことで、大人客が大幅に増えたのが好調の理由」と記されていた。 赤文字系と呼ばれるブランドが急伸してきたのは、ここ2年程だが、白やピンクなどを基調とした色使いや、フリフリ、リボンやファー付きの甘口なディテール、スカート丈の短さなどに特徴がある。非常にベタで分かりやすい服で、むしろ服単体ではなく、ヘアやメイク、ネイル、ケータイアクセ、サマンサタバサなどのバッグやブーツなどを含めたトータルのイメージ演出でコーディネートが完成するところがミソだ。 ただ、世の中には当然、こういうテイストは好きでない、という人達も当然いるだろうから、皆が赤文字系を狙っている時にそうでない層をめがけて逆張りの発想で企画する、という戦略は、非常に正しいと思うね。 それと、どう見ても赤文字系の服を30歳以上が着るのには無理がある。赤文字系は、基本的には25歳以下のモテたい、早く素敵な彼氏→お婿さん候補をゲットしたい女子が合コンやデートで着用する服なのだ。 この間、銀座の某所で、いわゆる大手企業さんのマーケティング担当者やら広告代理店系の企業の方々やらが数多く参加していると思しきセミナーに顔を出してきたのだが・・・。 非常に面白かったのだが、女性で赤文字系ファッションの方は1人もいなかったんですよ。20代後半から30代、40前後の女性達のファッションは、やはり、「Mプルミエ」「セオリー」「ICB」や「アンタイトル」のようなキャリア系ブランドのスーツか、もしくは「ノーリーズ」や「ユナイテッドアローズ」「トゥモローランド」なんかで買ったと思われるちょっとかっちりしたジャケットとスカートのトラッドベースの単品コーディネートである。 セレクト系ファッションでも「アクアガール」や「ドゥーズィエム・クラス」なんかの商品から漂ってくるような、フェミニンな匂いはほとんどといっていいほど感じられなかったんですよね。年収は同年代の女性達に比べてそれなりに高い人が多いだろうと推察されるのだが、皆さんのファッションがあまりにも普通っぽく見えて、さくら、ある意味でガーンと頭を打ちぬかれるくらいの衝撃を受けてしまった。 「ああ、普通の人ってこうなんだ~。さくらが毎日お会いしているようなファッション業界の皆さんは、やはり特別にオシャレな方々=オシャレ番長ばかりなんだ」って(笑)。 大きな企業さんになると、制服がなくても暗黙のドレスコードのようなものがあったり、たぶん制約がかなりあるのだろう。 ただ、話は戻るが、キャリア向けのスーツを必要とする客層が一定数存在するからといって、そこを狙うブランドがかなりの数存在する訳で、その中で競争に勝ち抜く強さがどこにあるのか、冷静に分析する必要があると思う。 「Mプルミエ」さんの場合、阪急百貨店さんに登場した初期の頃から、絞り込んだ品番でシャープなデザイン、パターンの服を展開、着ると非常に細くカッコ良く見える、ということで人気を博していた。 かつては、「かっこ良い割りに、凄く安いね」というのがウリだったのだが、ここにきて「素材も工場も変え、価格も2割上げた」(繊研新聞)という思い切った手を打っている。 4~5年前からの「Mプルミエ」のファンも年をとってきているのだ。当時23歳だった人は、今は27~8歳。勤め続けていれば、それなりにお給料も上がっているはず。加えて、今は、世間全般は景気が良い時期だ。「勝ち組キャリア」を対象としたブランドとして今の時期にプライスを上げた、というのは、非常に的を射た戦略なのではなかろうか。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年11月23日 23時57分13秒
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