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カテゴリ:デザイン、アートのおはなし
雪が舞い散る寒い東京だが、もうすぐミラノ・メンズ・コレクションにピッティ・ウォモと、メンズ業界は2006~7年秋冬シーズンに突入する。
しかし、一般の方向けの雑誌は、まだ春物のチラ見せ状態だ。「ディオール・オム」の市松格子柄のブルゾンを身に纏った、俳優の妻夫木聡氏が表紙の、『メンズノンノ』2月号は、メインの特集がストリートスナップ。特別付録という形で、2006年春夏シーズンのパリ・ミラノ・東京コレクションの概要を紹介している。 嬉しかったのは、『メンズノンノ』さんは、ちゃんと1ページを割いて東コレの紹介をして下さっていること(^^) 「マスターマインドジャパン」「ドレスキャンプ」「N.ハリウッド」「タイシノブクニ」「シアタープロダクツ」の5ブランドを取り上げている。 この他にも、「ソーイ」や「モンツキ」なども含めて、前回の東コレはレディスよりもメンズの方が元気だったと私も思うが、やはり商業系メディアの評価がなければ、エンドユーザーにはクリエーターの思いなり商品のよさは伝わりにくいだろう。 次回、3月のJFWイン東京(Japan Fashion Week in Tokyo)に関して、「マスターマインドジャパン」の参加がなくなることから、昨秋よりもレベルダウンするのではないか、という予想を述べる人がさくらの周りにもかなり多い。 しかし、一般のファンの方がそのような見方をされるのならともかく、繊維ファッション業界の内部にいる人間、あるいは、繊維ファッション業界のサポーティング・インダストリー(支援産業)に従事している人間ならば、「いかにして少しでも内容を良くすべきか」「イベントを盛り上げるか」「ビジネスを創出するのか」というスタンスに立つべきなのではないか? そういう知恵を出し、遊び心と拘りを持って、自分の身の回りの小さなことから一つずつ変えていく、実行していくことが、「ファッション」なのではないかーー皆さん、傍観者、評論家になるのはやめましょう、最近つくづくそう思いますね。 話は戻るが、『メンズノンノ』のコレクション特集、半年前に私も何度かこのブログで取り上げた通り、2006年春夏のトレンド・テーマとして、プレッピーとか、ミリタリー、リゾート、ミュージックを挙げており、それは順当な見方なんだろうけど・・・。 こうやって改めて数多くのスナップ写真を、しかも『メンズノンノ』という、若い読者層をターゲットとした媒体のフィルターを通して見ると・・・。 トンガッた若い子ならば、「白と黒」、この着こなしがやっぱりイチ押しかなぁ、という気がしてならない。パステルカラー、綺麗目な着こなしのプレッピーやリゾート系のファッションなんて、やはり、『レオン』オヤジの世代のモンなんでしょうね。 特集の最後のページ、12ページに、「ラフ・シモンズ」「ディオール・オム」「N.ハリウッド」の写真が3枚並んでいるが、それがヤング向けファッションのエッセンスを凝縮しているんじゃないだろうか。「ラフ・シモンズ」のは黒の上下に、インナーは黒の鎖帷子ルック(日本の伝統にインスパイアされたものらしいが)、「ディオール・オム」は前述の黒白の市松格子。「N.ハリウッド」は、紺ブレ、ならぬ、黒ブレの下にストライプの上下だ。 そんでもって、3ブランド共、ボトムスが細い!太目の男子には、益々非常に辛いシーズンである。 この「美脚」ブームを、オンワード樫山さんはアダルトなゾーンにも波及させようと独自のパターンでボトムスの商品化を図られたようだが、非常に狙いどころが良いのではないかと私は思いますね。 極めつけとして、その下に、「アレクサンダー・マックィーン」の真っ黒な「蝿の王」の写真も。まあ、ここまで行くとリアル・クローズの域は超えちゃっていると思うけど・・・。 もう一つ注目したいのは、どのブランドもバンバン取り上げていた、膝下丈のクロップドパンツである。これこそ、脚の短い人にはウルトラC級の難易度であろう。しかし、見た目はともかく、クロップドって、履くと涼しいんですよね(笑)。果たしてどの程度街に出てくるか、非常に楽しみである。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月11日 00時23分17秒
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