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カテゴリ:デザイン、アートのおはなし
先日、高円寺の「ZOOL」系列のショップの1つで、あれこれ商品を物色していて、ちょっと気になるサングラスを発見してしまった。
フレームは白で、レンズはごく薄いブラウンなのだが、ブリッジ(レンズとレンズとつなぎ、人間の鼻の上に乗る部分)の位置に特徴がある。すごく低い位置にあって、まるでレンズが逆さに乗っているような感じに見えるのだ。 実は、これに似た設計のサングラスを、横浜のある眼鏡専門店さんで年末に見つけて、買おうかどうか迷っているのだ。それは、このサイトの、上から2番目に出ている「Victor&Rolf(ヴィクター&ロルフ)」のもの。ちょうど、同ブランドの2006年春夏コレクションのテーマ、「upside-down(さかさま)」を彷彿とさせるようなデザインである。 (ファッション業界の方は既にご存知の方が多いだろうけれど、このショー、すごく面白かったのだ。オープニングにヴィクターとロルフが登場、続いて、全てのモデルが拍手の中をランウェイを闊歩する、という、居合わせたバイヤーやジャーナリストの度肝を抜く形でショーはスタートした。 ショーのエンディングとオープニングが逆さま、モデルが着る服や持つバッグも「逆さま」をテーマにしたデザイン、という奇抜な内容だったのだ。Diane Rossの「upside-down you're turning me」をBGMにした同ショーの様子にデザイナーへのインタビューやバックステージの模様も絡めたダイジェスト版がstyle.comのサイトのvideoの項目をクリックするとご覧頂けるので、どうぞ!)。 但し、レンズの形が、「ZOOL」系のショップにあった商品と「Victor&Rolf」では全然違っていた。後者の方は、ラウンド型。大き目のレンズなのだが、掛けてみると私の顔には違和感なくなじむ上品なデザインだ。それに対し、前者のレンズは、逆台形型、レンズの上辺の方が下辺より長く、大きさも「Victor&Rolf」のサングラスより少し大きい。 70年代っぽい感じで、私が掛けるとかなりコミカルな雰囲気になる。そうでなくともお笑い系キャラ(^^;;のさくら、これではちょっと3枚目になりすぎか、と思ってしまった。2,000円の上代にはかなり惹かれたのだが、サングラスには装着感と、自分に似合っているかどうかを重視する主義なので、ちょっと迷ったのだが、買うのは止めることにした。 以前2005年10月13日のエントリにも書いた通り、昨年からずっとサングラス、アイウェアが欲しい欲しいと思ってかなり探し続けているのだが、なかなか良い物にめぐり合えない。 実は、候補に挙げていた「ミクリ」のサングラス、pink & vert special asiaを買おうと思って、南青山にある「アラン・ミクリ」の旗艦店にまで行ったのだが、セカンドブランドの「ミクリ」は取り扱っていないとのことだっだ。在庫が日本国内にあれば取り寄せてもらうつもりで調べて頂いたのだが、フランス本国からの取り寄せになる、と聞いたので、もし取り寄せて頂いて自分に合わなかった場合のリスクを考え、泣く泣く諦めたのであった(TT) ところがその時、「アラン・ミクリ」の旗艦店で、非常に美しいデザインのサングラスを見つけてしまったのだ。 それは、フィリップ・スタルクデザインのもの(このサイトの、P9913に似ているように思うが、違っているかも?)。シルバーのフレームで、一見するとフューチャリスティックで個性が強く、かなり掛ける人を選ぶのではないかと思わせるデザインなのだが・・・。 実際掛けて見ると、違和感なく顔になじむ。ショップスタッフの方もおっしゃっておられたのだが、意外と男女や顔の形を選ばないタイプなのだそうだ。 理由は、フレームの形にある。人間の眉の形のように、自然な山型を形作っているからである。 さすがデザイン界の巨匠・スタルク。欲しくて欲しくてたまらなかったのだが・・・。 お値段が確か48,000円くらいだったんですよ。サングラスでこの値段、というと、最高級のゾーンである。いわゆる「シャネル」とか「ディオール」といった、海外のラグジュアリーブランドのライセンス物でも3万円台なので、庶民が普通手にするべき価格帯ではない。そう思って、潔く諦めました。 ラグジュアリーブランドのサングラスは、そのブランドのロゴが入っていたりブランドイメージに合ったデザインを施していることと、毎シーズンのトレンドが加味されている、というところに醍醐味があるのだが、スタルクの場合は、サングラス、というアイテムに必要不可欠な機能というものと、デザインの本質を突き詰めたところだけで勝負しており、切り口が全く違う。 言わば、「流行」と「不易」の勝負、といったことではないかと思うのだが、うーん、この勝負、やはりファッションデザインの方にやや分が悪いなぁ、という気がしてならなかった。 とは言え、ラグジュアリーブランド系の眼鏡、実際にデザインしているのは、ファッションデザインの大家の方々自身ではないと推察されるので、一度本気を出して一流のファッションデザイナーの皆さんにもサングラスをデザインしてもらったら、また全然違う商品が出来上がってくるのではないか、という気がする。イタリアやアメリカの大手アイウェアメーカーの皆様、是非是非ご検討ヨロシク、お願い致します。 話は戻るが、さくらのサングラス探し、このまま行くと、横浜で「Victor&Rolf」を23,100円出して買う、ということに落ち着きそうな気配である。皆様、他にも素敵なサングラスをご存知でしたら、是非是非教えてチョ!情報のご提供、お待ち致しております。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年01月15日 21時19分18秒
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