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nomination1103

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2006年04月03日
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今日からNIKKEI NETさんも、これまでやっていた「伊藤洋一のビジネストレンド」に加えて、平日の朝、朝刊のニュースを音声で紹介するポッドキャスティングを開始したようだ。

「そんなことをするのは新聞の自殺行為」なのではない。特に都心部では、満員電車の中で、朝刊を広げられない、という状況にある人は多いと思うのだ。少なからず、ビジネスパーソンにはニーズはあるはずなのである。

PCを常時接続できている人にとっては、毎朝のニュースのダウンロードはそんなに大変なことではないだろう。私は夕べも自分のiPod shuffleをケータイと並べて充電したのだが、ほんのひと手間、充電する習慣づけと同じようなものですよ。

たぶん、この情報発信の方法は、いずれiPodではなくケータイへの直接配信、ということになってくるのではなかろうか。4大オールド・メディアの中で最も手強いと思われるTVに負けぬよう、テキスト一辺倒に偏らないコンテンツ作りを進めている日経さんの生き方は、他紙さんにとっても非常に参考になるのではないかという気がする。



さて、今日の本論です。

先週号のWWDジャパンさんは、別冊でBeauty特集号を発刊しておられた。

4半期に一度のこの特集、私は自分の専門外だからこそ、かえって時代の動きがクリアに見えるような気がして、非常に楽しみに読ませて頂いている。

今回の特集の中で気になったのは、日本から一度撤退したLVMHグループのセフォラが、日本に再上陸するという噂がある、というくだりだ。

「噂がある」というのが、業界筋から出たある程度信憑性があるものなのか、それともネット上や巷で一般のコスメフリークの人達がまことしやかに語っている程度のものなのか、その辺を同紙にははっきり記して欲しかったが…。

両国さくら個人の意見としては、私自身は是非セフォラにはもう一度日本にも出店してもらいたいですね。

ここ2、3年、日本の化粧品業界では、外資系ブランドの人気に陰りが見え、資生堂さんを筆頭とする国内ブランドの底堅さが目立っているようだ。

あらゆる切り口の商品が既に出尽くして、サービスやおもてなしの良さ、というところに回帰している、という趣旨のことがWWDジャパンさんにも書いてあるのだけれど…。

それって、どうしてなんだろう?、という、もう一段深い分析が欲しいんですよね。

ここからは私の推論だが、バブル期の1990年に23歳の大卒・新卒だった人は、2006年にはもう39歳!バブル崩壊後の不況真っ只中、1995年に23歳だった人は、2006年には34歳、なのだ。

多くの人が既にパートナーを見つけて結婚しているだろうし、結婚していても、していなくても、仕事を続けている人はキャリア・ウーマンかもしくは地味系かまやつ女として、いずれも職場の立派なお局様になっているだろう。結婚後、離婚したり、更に再婚、というのもありかもしれないし、既婚者でもシングルマザーでも、子供がいる人は毎日てんてこ舞いの日々を過ごしているはずだ。

要するに、昔コスメが大好きだった人であっても、「暇がない」とか「お金がない」という理由で、コスメから遠ざかっている人達はかなり多いと思うんですよね。30~40代前半の人で、百貨店さんのコスメカウンターに長時間座っておられるゆとりのある人は、相当に恵まれた人達だ、と言わざるを得ないと思う。

「お金がない」層をプライスゾーンが高い外資が取り込むのは困難だ。だが、「暇がない」層はどうか。接客に時間がかかりすぎる、待っても待っても販売員さんの手が空かない百貨店のコスメカウンターに行くのが、正直うっとうしい、というお客様は、私以外にも多いのではないか?

ある人が、「伊勢丹さんなどの都心の百貨店より川崎のさいか屋が好き。いつでもすぐに買えるから」と言っていたが、そういう人にもってこいなのが、セルフサービスという名のサービスなんですよ。

昨秋、上海で久々にセフォラに再会して、小さな買い物かごを持って自分で好きなものを選んで回るのって、何て時間がかからなくて快適なんだろうと思った。

それプラス、自分で好きなブランドが選べる楽しみ。

商店街でお野菜を買うのもいいけど、スーパーでとことん鮮度の良さそうなものを選びたい、という心理に似てますよね(笑)。目が肥えた消費者は、それ以上のレベルの販売員さんから接客を受けたい、という気持ちも持ちながら、一方で、「わかっているから好きに選ばせて」という気持ちにもなるんですよ。

「セフォラのフィロソフィーを受け継いだのがワールドさんのオペーク等」だというWWDジャパンさんの指摘は的を射ていると私は思うし、確かに素晴らしい売り場だと思うが、ここでもう一度、本家にも帰ってきてほしいですねぇ。

ただ、日本では、上海と違って、やはり主要な外資系ブランドは百貨店さんへの遠慮からセフォラでは置けない、という状態のままかもしれないが…。

以前にもこのブログに書いたかと思うが、今の外資系コスメ業界の問題点は、バブルを全く知らない今の20代をうまく取り込めていない、というところにあると思う。この世代の堅実さ、「モテ志向」を見越してか、この1、2年、資生堂さんがブランドを集約し、大規模な広告宣伝を投じてメガブランド戦略に走っているのは非常に興味深い動きで…。

人口減もあって、メガブランドと売り上げ規模の小さいニッチブランドへの2極化が進むとしたら、余計にニッチを集積したセレクトショップ的な業態の持つ意味は強まるはずだ。

セフォラでなくても良いんですよ。百貨店さん自身が、ブランドごとのカウンターを取っ払った売り場を作っても良いと思う。リスキーでもあるんですが、どなたか勇気あるバイヤーさん、是非新しい売り場でコスメ業界を活性化して下さいマセマセ。

しかし、マジで10年後にはレディスの売場面積は今の3分の2くらいになって、残りはメンズコスメの売り場になっちゃったりして。そうなったらなったで、市場は活性化して面白いでしょうけどね。





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最終更新日  2006年04月03日 22時36分44秒


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