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カテゴリ:ニュース解説ー川上(素材・商社)
さてさて、仕事の合間を縫って、行って参りましたよ、平和島まで。
プレビューを統合し、年2回開催の形となってから初の開催となるジャパン・クリエーション(JC)。次回の12月展は従来通りのビッグサイトに戻るのだが、今回は東京流通センターという、初めての場所での開催だ。 アパレルさんのバーゲンなどもちょくちょく行われているらしい同所は私の自宅のまあまあ近所にあるのだが、実は今日生まれて初めて足を踏み入れた。 業界の皆さんの中にも、同所は初めて、という方もいらっしゃるかもしれないが、そういう皆様には、予めホームページか、あるいは受付でもらったフロアガイドを見て、ブースを回る順番を考えておかれることをお勧めします。フロアが1、2階に亘って3箇所に分かれているので、「あそこへ行って、またこっちへ戻ろう」としたりなんかすると結構時間がかかったりする。 もっとも、私はかなりの方向オンチなので、普通の方はそんなことはないのかもしれないが…。 さっきJCのホームページを見ると、綺麗にリニューアルされていましたね。ちゃんとブログも始まったようで、有力ブースの見所なんかもきっちりレポートされている。 ただ、誰もまだコメントやトラックバックをかけていないじゃないですか。いつもながらに、寂しいですね。という訳で、不肖この両国さくらが早速トラバさせて頂くことに致します(笑)。 今回は、大幅に展示面積が減少したこともあって、地元からの出展は丸安毛糸&丸紅さんと、エイガールズさん(和歌山が本家だが、両国に本社を置いておられます)だけだ。前はプレビューに出ておられた小野莫大小さんとか、東墨田のピッグスキン関連の企業さんの姿がなく、寂しい。 全国的に見ても、ニットの2次製品関連がほとんど見当たらなかったし、今治のタオル、備中や児島のデニムの機屋さんとか、泉州、北陸、桐生などの知り合いの有力な機屋さんも多くが姿を見せていない。確かに、玉石混合の、「石」の皆さん、その最たるものは、こう言っては非常に申し訳ないのだが、補助金が出るから出展しておられるような○○組合、××組合、といったブースがなくなって、全体的な質は向上していると言えるけれども、やはりもっと面積は必要、ここに出るべき企業さんはまだまだ国内には存在するのでは、というのが率直な感想だ。 トレンドディレクションの欠落の問題については、先日このブログに既に書いたのでそちらをお読み頂くとして…。 全体的に感じたのは、引き続きトレンドはエレガンスな方向に振れているなぁ、ということ。ガチガチのカジュアル、汚い感じの加工より、繊細で美しい表面感、軽さ、柔らかさを表現した素材に目がいくなぁ、と思った。 2月にイタリア・フィレンツェでヤーン展「ピッティ・フィラッティ」を見てきて、その後「プルミエール・ヴィジョン」のレポートなども新聞で読んだりして感じていたのだけれど、カラーではブルー系のバリエーションが非常に気になりますね。 一番最後、午後6時頃ようやくたどりついたコットン・サービス・センターのブースでも、ブルー系のスワッチがかなりあるようだったし(じっくり拝見できず、ごめんなさい)、ラグジュアリーブランドとのお取り引きの多い、青野パイルさんにも、すごくシックで素敵なブルーが置かれていましたよ。 それから、やはりベージュ系のバリエーション。 逆に、少ないな、と思ったのは、上品な光を帯びた素材。これは、そういう商品を作れる企業さんの出展が少ない、という問題もあったのだろうけど…。 クレッシェンド・ヨネザワさんのベージュのストール、つまみを入れてリボンのような動きを出しており、その流れるような線のエレガントさにうっとりさせられたりとか。 お話は伺えなかったのだが、クロダレースさん、トリムレースさんなど、レース関連のブースにも非常に艶やかで美しいサンプルが見られた。こういう素材を、下着用だけにしておくのはもったいなさすぎますね。 尾州の機屋さんの春夏向けツイードも、非常に軽くて色合わせが美しいものがかなり見られた。3者混、4者混なので、サラリとした肌触りで、暑苦しい印象はない。これをジャケットにしたら素敵だろうなぁ、と思いながら眺めたり…。 秋冬向けだが、妙中パイルさんの豹柄も、企画次第でかなりイケるのではないかと思いながら見せて頂いた。「プラダ」の2006~2007年秋冬コレクションを思い出したりなんかして。 全体的に、まだまだ、という企業さんもあるにはあるが、プルミエールヴィジョン参加組、松井ニット技研さんなど2次製品を海外に輸出している企業さんを中心に、やはりトップグループの技術と完成の水準は非常に高いな、と感じさせられた。 プルミエールヴィジョンに参加しておられる企業さんは、色出しもうまくなっていらっしゃるな、と思うし、パネル展示など、プレゼンテーションの手法にも長けてこられたように思う。 今は景気も良いし、後はアパレルさんにこういった優れたテキスタイルをいかに料理して頂くか、といったところだろう。 雑貨やインテリアなど、広義のファッションビジネスに携わっておられる皆様にも、是非ご覧頂きたいですね。同展示会は、明日午後5時までです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年04月20日 21時42分39秒
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