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リョンパパの敗者復活日記

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2004年03月18日
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リョンパパです。

お休み宣言をしておきながら・・・
ちょっと時間が出来たので、書きたいことがちょっと出来ました。

それは・・・   平成3年のことでした。

僕はある有名人にアポなしでお会いしました。
はい!

今、考えると・・・  奇跡的な出来事です・・・

当時、結婚したばかりで単身赴任を強いられたリョンパパは、
長崎に最愛の奥方様をひとり残し、隣の佐賀県へ赴任したのです。

「佐賀でマンションを売ってこい!!!」

その頃は、佐賀もマンションブーム!
でもバス停に「高橋さんち前」は、ありませんでしたよ(笑)

駅前付近を中心に何社も競ってマンションを建設していました。

僕の会社のマンションは、マンション営業部の先輩や同僚たちが
5人がかりで売って、もう入居が始まっていました。

そして、一番価格が高い角部屋が縦一列に5戸売れ残っており、
その一戸がモデル兼事務所でした。

僕は、2月頃に赴任し、もう入居者の皆様と「仲良く」なりながら
「角部屋・・・なかなか売れないわね」
お隣さんの好奇の目を感じつつ、販売にいそしんでいました。


だって、入社以来1年間、開発、企画ばかりやっていたのに、販売
なんてやったこともありません。
そして、先輩たちが3月に一人転勤、4月にまた一人転勤・・・
戦力は段々減って・・・

4月の下旬に課長が福岡支店からやってきて全員に伝えました。

「来週、リョンパパを除いて全員他県の物件に異動してもらう」


ぎょえ~~~~~~~
ひ・ひとりで売れってか???

「まあ、ぼちぼちやってくれ」

ぼちぼちって、5人かかっても売れなかったんでしょ?
どうすんのよ?課長!

その心の声が聞こえたのか?

「あ・・・リョンパパには大変だから、補助として新人置いていくから」


その新人というのが・・・
本当に新卒で入社したてで、面接の前日にブリーチで髪を黒に戻したような
ヤンキーっぽいお兄ちゃん。
(別にヤンキーが悪いとは言いません。でも、マンション営業ですから)


先輩たちの送別と引換えに、彼はやってきました。

「よろしくっす」

「おお・・・ 何にもしないでいいから、邪魔だけはせんでくれよ」

リョンパパは勉強熱心だったので、大学卒業して入社した時点で27歳。

先輩と言っても、年下が多かったのですが・・・
黙って座っていると、よく「上司」に間違われました。

新入社員時代に数回「主任」または「係長」に間違われました。
まあ・・・ いいですけどね。

で、こんな若いイメージの兄ちゃんと一緒だと、本当に保護者みたいでした。


来る日も、来る日も・・・ 売れません。
そうこうしている時に、

「何かヒントにならんか?」と本屋さんに・・・
これはリョンパパの行動パターンのひとつなのです。


そこで、ある一冊の本に出会ってしまいました。
その本のタイトルは・・・

「ボクはやんちゃな成り上がり」

知っている人も多いと思いますが・・・

そうです。
マネーの虎に出ていた 「上野健一」社長の本です。

上野社長は僕より2歳年上。
元暴走族からいろんな職業を経て、当時100億円企業を作り上げ
新大阪駅の近くに「自社ビル」を建てていた風雲児でした。
当時29歳だったと思います。


僕は、立ち読みで一気に読んでから、レジで買いました。

僕はどうしても、その「上野健一」氏に会いたくてしかたなくなりました。

そして、上野氏の会社「セゾン」を104で探し、電話。


「あの・・・ 上野社長は?」

「社長は多忙につき、アポイントのない方とはお会いできません」

「アポイントを取りたいのですが」

「どのようなお取引の関係でしょうか?」

「○○のリョンパパと申しますが、マンションの・・・」

「申し訳ございませんが、そのようなお申し出はお断りさせていただいております」

「いや、営業の電話ではありません。上野社長に是非いちどお会いしたくて・・・」

「毎日、そのような方がおられますが、全てお断りさせていただいております」

「あの、そこを何とか・・・」

「申し訳ございません。ご希望に沿いかねます」

「いえ・・あの・・」

プツン・・・ プープープー


再度挑戦

「あの・・・ 先程お電話した・・・」

プツン・・・ プープープー



何度、試みてもダメでした。

今考えてみれば当たり前ですが

「会いたい!」というだけで

会ってくれる企業のトップなんて、いる筈がありませんよね。当然です。


でも、そのときは必死でした。
そして、気がつくと・・・

「お?今日は日曜日だな。ひょっとすると、明日は朝礼かも?」

普通、会社は月曜には最低朝礼をするところが多いと思います。
だから、僕はこれに賭けました。

「アポが取れないなら、アポなし作戦だ!」


気が付くと、僕は大阪に向かう夜行列車に乗っていました。
よく考えると、月曜日は福岡支店に出社して支店の人と一緒に自分も
朝礼でした。

「まあ、いいか。大事なのは大阪だ!」

そう意を決すると、福岡の同僚の寮に列車電話から電話をかけました。
(まだ携帯なんて持ってなかったです)

「あ、オカちゃん? リョンパパだけどさ。今、大阪に向かってるんよ」

「な? な? なんで? 明日、どうすっと?」

「あ、出られん」

「出られんって・・・ 理由は?」

「上野健一に会いにいくから」

「は? 上野って誰?」

「うん。これから有名になる凄い人」

「アホか! いつもいつも突拍子もないことばかりして!クビになるぞ!」

「ああ、課長に辞表はいつでも書きますって言っといて」

「おいおい・・・ 」

「じゃね」


オカちゃんは最初に仲良しになった同僚で、今も付き合ってます。
いい男です。(変な想像しないでね)


かくして、翌朝、リョンパパは新大阪駅を降りて、セゾン本社に向かいました。


「うわ~~ すげえ!」

確かに小ぶりですが、立派なビルが駅から徒歩圏内にデ~ンとそびえていました。

そして、社長のものと思しき「白のベンツ」がビルの前に置いてありました。

「確かに、成金趣味が筋金入りだな・・・」


早速、ネクタイを正し、髪をチェックして、お土産の「佐賀錦」もチェック!

「よし!いざ!」

フロントに入ると、いかにもキャリアウーマンのような女性に迎えられました。

「上野社長にお会いしたいのですが」

「お約束はございますか?」

「もう1週間前になるけど、今日約束してたんだけど」

「あの、もう一度お名前をよろしいですか?」

「ああ、佐賀のリョンパパと言ってもらえば分かりますよ」

「わかりました。少々お待ち下さい」

あああ、大丈夫かな? ドキドキ・・・

緊張と興奮の数分間が過ぎました・・・


「どうぞ、社長室へご案内いたします」

今度は、またビシッと決めた若い男性の「I社長室長」が案内をしていただきました。


エレベーターを上がると・・・

そこには・・・



なんと!   日本庭園が作ってあるのです。
しかも・・・ 獅子脅し付き   (竹に水が溜まると傾いて「コーン」って鳴るヤツ)

その奥に畳の間があり、パンチパーマの上野社長が見えました。
周りには事業部長の皆様が整列しておられ、次々に営業報告の最中。

「こら! きちっとせんか!ボケ!」

うお~~~~  怖~~~~~~~~

関西弁のそのお声は・・・ 筋金入りです。

そして、報告は終わりました。
社長室長が僕を紹介します。

「○○のリョンパパさんです」

僕は思わず、持ってきた「佐賀錦」を後手に隠すと畳に正座して深々と頭を下げました。
その僕に、上野社長の物凄く鋭~~~い眼光が光りました。

「リョンパパ・・・さん? やったかな?」

「は・・・はい」

「ワシもよーけ人と会うけど、あんたのような失礼な人に会うのは初めてじゃわ。初対面じゃろが」

「は・・・ も・・・ 申し訳ございません」

「わかっとるやろうけど、ワシは忙しい。遊んどる暇はないけ、3分で用事言うてや」

「さ・・・ 三分?」

「ほな、計るで・・・ よ~~~い、スタート!」



もう、リョンパパはオシッコをちびりそうな感覚を堪えながら・・・

な・・・ なんて言ったら・・・ いいんだろう?

ただ、会いたかっただけだもんな・・・ どうすれば・・いいの?

うわ・・・ こら、タダじゃ済まんな・・・


真っ白の頭の中でいろいろ考えているうちに・・・

「はい!3分経過!おしまいや!」

「も・・・ 申し訳ありません・・・」

「あんた、申し訳ありませんばかり言うために、わざわざ佐賀から来たんか?」

「いえ・・・そうでは・・・」

「ええか! よう聞けよ! ワシの3分の値段と、あんたの3分の値段は何倍差がある?」

「さ・・・さあ・・・」

「じゃろ? こんなカンタンなことも即答できんようじゃ、あんた経営者にはなれんで」

「は・・・ はい」

「しかも、あんたは自分の3分やけど、ワシは可愛い従業員全員の3分も無駄にしたことになる」

「はい・・・」

「だから、あんたはワシの部下に無駄にした3分の釈明をする義務がある!」

「は・・・ 釈明・・・」

「今から幹部集めて朝礼やるから、あんたもついてこんかい!」


リョンパパは、上野社長や側近の方々と一緒に、ビルの中の集会室に行きました。
で、集会室の前方にある演壇用の入口から社長について入りました。

社長が入室するなり・・・

「おはようございます!」

物凄い人数の挨拶の声に迎えられました。
うわ~~~ びっくりするがな・・・

「おはよう。今日は挨拶の前に、こちらは佐賀からきた○○のリョンパパさんです。ご挨拶を」

「おはようございます!」
うわ~~~ 全員に挨拶されたがな・・・


「お・・・ おはようございます」

「でな。リョンパパさんが、是非みなさんにひとこと挨拶があるそうですから、聞いて下さい」

もう、膝がガクガクです。

「みなさん・・・・・・・ 申し訳ありませんでした。顔を洗って出直してきます・・・」


「は~~い。大変立派な挨拶をありがとうございました。では、リョンパパさんを拍手で送りましょう」


ぱちぱちぱちぱちぱち・・・

リョンパパは、全員の満場の拍手に送られながら会場を後にしました。

そして、帰りに社長室長にお礼を述べながら、佐賀錦をしっかりお渡ししました。

その後、上野社長のところからは数年間、年賀状、暑中見舞いをいただきました。
上野社長のお人柄が素晴らしいなあ・・・と

今でも、あの時にいろんなことを教えていただいたものと思っています。

で、自分の会社の方はどうだったって?
はい、滅茶苦茶にワガママなリョンパパでしたが・・・

何とかクビにならずに、マンションもその後完売することができました。
何事も「きっかけ」って大事なんですね。
行動してなかったら、この話は存在しなかった話です。
今でも、こんなアホな先輩がいたという話が元の会社に語り継がれているそうです。

【なお、文中関西弁が不適切な部分は正確には覚えてないのでご勘弁を】





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最終更新日  2004年03月18日 21時15分29秒
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