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カテゴリ:その他
2006/08/26付 西日本新聞夕刊より 叫ぶ母、わが子捜し4度海中へ 福岡3児死亡事故 両親は必死に救出しようとした…。 福岡市東区の「海の中道大橋」で、 25日夜発生した幼児3人が死亡した家族5人車転落事故。 4回海に潜り、沈んでいくRV内から何とか2人の子どもを救い出した母。 立ち泳ぎで子どもを抱きかかえ救助を待った父。 しかし、陸に上がったわが子の体は冷たかった。 海中から見つかったもう1人の子どもも、助けてあげることはできなかった。 愛(いと)しい3人を一度に失った両親は、ただ泣き崩れた。 「ヘッドライトがまぶしいと思い、 ルームミラーを見ると猛スピードで車が接近して来た。 直後にものすごい衝撃と体に痛みを感じた」。 大上哲央さん(33)は救助された後、事故の様子を親族らにこう話した。 哲央さんは追突直後の記憶が、そこでいったん途切れている。 気が付いたときは海面に浮いていた。 どうやって車外に逃れたのか覚えていない。 視界の中には頭部分を海中に突っ込んだかたちで転落したRV。 後部荷台の窓ガラスは追突の衝撃からか大破していた。 「子どもが! 子どもが! 」。 大声で叫んでいた哲央さんの妻かおりさん(29)はそこから車内に潜り込んだ。 哲央さんが運転、かおりさんが助手席。 3人の子どもは後部座席に乗っていた。 1回目。 かおりさんは長女紗彬ちゃん(1つ)を車内から引き出し、哲央さんに引き渡す。 2回目。 二男倫彬ちゃん(3つ)も引き渡せた。 3回目。 残る長男紘彬ちゃん(4つ)を引き出そうとするがうまくいかない。 車が沈み始める。いかないで…。すがりつくように4回目に挑んだ。 だが、海中に沈んでいった。 レスキュー隊員が投げ入れた浮輪にしがみついた大上さん夫妻。 叫び声が夜の海に響いた。「もう1人中にいる! 助けて! 助けて! 」。 2人の子どもを抱えたまま、通り掛かった漁船に救助された哲央さんとかおりさん。 紘彬ちゃんも26日午前2時前に海中から引き上げられ、 子ども3人は福岡市内の2つの病院に搬送された。 しかし、だめだった。「ひろー」「ともー」-。 治療室のカーテン越しに、わが子の名を呼ぶ哲央さんの叫び声が響いた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 言葉がありません。 無力です。 許せません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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