テーマ:幸せの法則について(434)
カテゴリ:食べました & 飲みました^^*☆
勤続16年の後輩が、この度めでたく入籍し、 北国への夫君の転勤に伴って、きっぱりすっぱり退職することになり。 イントラネットを駆使すれば、 遠方に在っても形を変えた勤務は可能であるのに、 どんな形であっても 繋がっていたい、と慕う若い後輩たちに おそらく2度と広島には戻れない、 自分は、きっとこの先、とても務まらない、、、との由にて。 「 送別会 」という言の葉の響きを嫌がった本人や若い後輩たちから、 「 大感謝祭 」のいう名の食事会を行うことになる。 私は下の少年の引越しの後、 続いて私用にて上京する予定にしていたのだったが、 何より優先すべきのこの大感謝祭をはじめとして、 これでもか、というように、次々とスケジュールが詰まっていき、 分身の術が使えたら、と、 今頃は、東京で桜を眺めていたのではないか、、、と 気もそぞろに広島へ向かえば、懐かしい山々に美しい染井吉野が迎えてくれる。 嗚呼。 ごめんね。 君たちは 私を呼んでくれていたんだ――。 大感謝祭がなかったら、きっと今年は君たちに逢えなかった。 大感謝祭に感謝だよね、と こころ入れ替え、 濃ゆくなりそうなこの1週間を頑張って乗り切ろう!と活を入れる。 場所は 広島市西部の 一見普通の瀟洒なお宅に見える 隠れ家的料亭。 1度、皆で会食をする機会があったのだが、そのときは欠席した私。 グルメな後輩たちが、またここで、と希望するのは、 余程素敵なお店であったればこそ。 「 大感謝祭 」=実質 送別会、というのは淋しいことであるが、 おめでたいことではあるのだし、 「 お飲み物代別 6000円也 」の 春のお膳を楽しむことに決める。 職場集合で、私は愛車を職場の駐車場に置いて行くつもりであったが、 帰宅するのに不便であろう、との皆の配慮で、 皆が乗るタクシー2台で前後を挟んでいただき、 不慣れな土地へと愛車を走らせる。 到着した場所は、識っていなければ、到底気付くことのできないお宅。 ( 実際、業務終了後、タクシーで駆けつけて来た夫は、 本人も不慣れであり、運転手さんもご存じなく、散々迷ったらしい ) 「 お待ちしておりました 」 ( 連絡をいただいて、本当に嬉しく、 準備万端整えて、こころよりお待ちしておりましたよ )。 ほんとにそう思っていらっしゃることがお顔に出ておられるような、 私たちと同年代であろう女将さんのあたたかな笑顔に迎えられ、 見事な壷に 桜いっぱぃ活けられたお部屋で、春のお膳を囲む。 日に何組、1組は12名までしか受けないという完全予約制でなくては、 とてもできないであろうと思える、 お味は勿論、器、盛り付け、、、その全てが やさしくてあたたかで 手の込んだお料理であった。 いったぃ全部で何品出て来たことだろう。 小鉢が次々と出されて来る。 うど、たけのこ、つくし、わらびのつくね、 桜の花びらを象られた百合根。。。。 さりげに、それぞれの小鉢に「 寿 」の意味があることを。 「 子孫繁栄 」、「 福 」を祈念してのお料理であることを 女将さんが耳打ちくださり、後輩が目を潤ませる。 出されるお料理全てが美しく、美味しく、 和やかな あたたかな席で 感嘆しつついただいて。 こちらで出される冷酒は 山口県旭酒造の『 獺祭( だっさい ) 』。 蔵元めぐりをするほど大の日本酒好きの彼女のお気に入りであるため、 宴もたけなわ時分に 本日のお土産、として 1番高い1升瓶を用意してきており、皆から拍手と共に贈る。 運転のため 飲めなかった私は、 いつか絶対っ!!! 最後のデザートを出された後、にこやかに女将さんは彼女に向けて お帰りの際は、床の間の桜に触り、全部散らして行くように。 との旨をおっしゃり、聞いていた私たちは硬直する。 すっぱりきっぱり。 今を盛りと咲く花を 自ら散らし、 後ろは振り返らない。 これが 貴女の選んだ 道 ですね、と。 幸多かれと こころより お祈り申し上げます と。 この日の見事なお料理を忘れられない。 でも、女将さんのおもてなしは きっと一生忘れられない(滝汗)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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