テーマ:よもやま話(656)
カテゴリ:驚き 桃の木 @@
三男四女、大きな百姓家の七人兄弟の三女に生まれた、 義母たちの実家は 山ひとつ越えた隣町である。 現在は その隣町には、義母の実家と 同じ町で結婚した四女の家庭だけで、 他の兄弟たちは全国に散らばっているが、兄弟仲はとても濃ゆくて深い。 義母の実家を継ぐ 義母の長兄である義伯父は長年町議を務め上げ、 残念なことに先年亡くなったが、 私たちの結婚当初より 私をとても可愛がって下さり、 この地に転居したときには飛んで来られ、両腕を広げて私を抱き締め、 私の手を握り、「 妹を頼む 」 と 泣いて頭を下げられたのであった。 もうひとつ、残念なことに、 この義伯父の後妻さんである義伯母が少々問題人物で、 義母たち兄弟のとの仲は絶望的に拗れており、 隣町であるが故に、何かと とばっちりがこちらまで飛んで来る。 同町に住む、義母の妹である義叔母とのトラブルや 山の如しであり、 毎晩 の義母と義叔母との愚痴愚痴長電話は 毎月の電話代に茫然とするばかりの額にのぼる。 この日の早朝、義母が蒼い顔をして飛んで来る。 殆ど 錯乱しているかのやうな義母を宥め宥め、 じっくりと話を聞いてみれば、 前夜も、義叔母といつも通り、電話で話をしていたら、 突然、電話のなかに、男性の声が入り込み、 「 いつまで 喋るんか! まぁ、くだらん話を べしゃべしゃと。 たいがいにせぃ!! 」 と 怒鳴られた、というのである。 いびしゅうて( 恐ろしくて ) いびしゅうて、 妹と震え上がって、それからすぐに切ったが、眠れんかった。 ゆうべは、そんなに長う話とらん。 自分の金を払って話をする、そのどこが悪いんか、 誰にも迷惑は掛けとらんはずじゃ。 なのに、あの声は、いったぃ誰なんか。 どうしてなんか。 NTTの交換手なのか。 交換手なのなら、交換手いうもんは、あぁやって いつも ひとの話を盗み聞きしとるんか。 それは違法じゃないんか。 私に話して行くにつれ、段々と腹が立って来たらしく、 蒼ざめていた義母の顔が紅潮していく。 私にもよく判らない。 通話中に 第三者から怒鳴られる、そんな話は聞いたことがない。 回線が少なかった時代、常に回線が塞がり続けることを嫌い、 交換手が介入する場合があることや、 いつ電話しても話中であるとの連絡を他から受け、 受話器が上がったままではないかと交換手が介入することは識っているが、 いきなり 「 たいがいにせぃ! 」 などと 怒鳴る交換手はいないんぢゃなかろうか。 それ以前に、いまどき、 1対1の通話に介入する「 交換手 」が 果たして存在しているのか。 その場で私のできることといへば、 ただ、興奮している義母を宥めるため、 義母の話から、交換手の介入としか考えられないこと。 義母の感覚では「 長話 」ではなくとも、 交換台?に表示されている記録時間が、 かなりのものになったため、注意をしたのではないだろうか。 デジタルな表示時間で介入してきただけで、義母たちの話の内容までは 記録されたり盗聴されたりはしていないはず、だと懸命に納得させる。 はぁ、いびしゅうて 電話もできん! ヽ(`Д´)ノ 嘆く義母に、義叔母とは できるだけ決まった時刻に、 スタートとエンドの時間を決めて、話すようにしてみてはどうか。 それでも何かあるようなら、私がNTTに出向くから、と言い、 気持ちを落ち着かせてからお引取りいただく。 はぅ~。 これで一件落着となればよいのだが、 正直、義母同様、私自身 釈然とせず、違和感でいっぱぃ。 。。。しかし、なんというか 義母と義叔母の毎度毎度の長電話は 無敵だと思っていたが。 「 どんだけ? 」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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