テーマ:よもやま話(656)
カテゴリ:地域のこと。
この界隈の家々は、昔ながらのお宅が多く、 だもんで、殆どが 蓮華王院本堂のやうに壮大なる邸宅なら、入母屋屋根も大仰ではないが、 小さな家屋に入母屋屋根だと、どうにもごしゃごしゃとバランス悪く感じるし、 何より それが、入母屋屋根 > 切妻屋根 > 寄棟屋根 として、 【 格が高い 】から、と 猫も杓子も 入母屋屋根であることが、 つい 「 なんぼのもん 」 と思ってしまう私には どうにも 居心地が悪いのである^o^;。 そいでもって、以前にもブログで記したが、 この界隈では、日光を反射してぴかぴか光る、赤瓦が多い。 雪を滑り落とすために、油土を使った『 油瓦 』と 呼ばれる瓦で、 内部に水が染み込みにくく、冷害にも強い仕様になっているのである。 これが豪雪地帯で鳴らす隣市であれば、 盆地特有の気候や豪雪に強い油瓦である意味があるが、 そこまで雪の降らぬこの地ではどうだろう(-_-)。 「 100年持つ、と言われた 」 という義母ご自慢の赤瓦。 この地では、瓦が赤いかどうかは、【 家の格 】に関わる大問題なのである。 分家の義父母が 本家に仕え、本家から土地を貰い、食べるものも食べず、 辛抱して辛抱して、川原から石を運び、山から木を切り出し、 班のひとたちの手を借りつつ、まさに、自分たちの手で建てた家。 夫が生まれた頃は、母屋の2階への階段もなかったという。 ( 縄梯子で上り下りしていた由 ) それでも、【 見下されたくない 】 一心で、瓦には ふんだんにお金を遣い、 赤瓦のなかでも、当時「 最高級 」 と言われるものを選んだらしい。 「 うちは襤褸屋ぢゃけど、瓦は えぇんぢゃけん 」 鼻高々な義母の自慢話は、既に耳タコ100匹である。 この地では、殆どのお宅が、新築されるときも、 入母屋・土壁もしくは木壁 の 昔ながらの家をお建てになる。 だもんで、地元の建設業者を使わず、 全国メーカーの「 ハウス 」を建てた我が家が、 義母にとって、如何に不本意なる恥さらしであったか。 「 せめて、屋根だけは 赤い油瓦の入母屋で 」 という義母の切なる願いを 「 絶対にイヤっ! 」 と拒否した私は、まさに いまどきの鬼嫁 であったに違いない^o^;。 で、先日の豪雨 で 義母宅では雨漏りがした箇所があり、 また、義母宅前の坂の上に位置するお宅から、 上から見ていて、義母宅の母屋と納屋の屋根が交錯する箇所に、 水溜りのやうに水が溜まり、渦が巻いていた、このままだと危険なのでは、と 指摘された由にて、義母は 3日間程 私を巻き込んで悩みに悩み、 とりあえず、樋の点検修理、 ついでに 雨漏り箇所の瓦の修復工事を頼むことにしたのだったが。 この間、義母宅の近隣では義母宅の屋根修理について喧々諤々。 本家からは、もう長義兄が 義母宅へ帰って来る事もないのだから、 このまま直さず、晩年は三男宅( 我が家 )へ同居し、 義母宅は取り壊してしまった方が、後顧の憂いがなくなる、 とか言われたようで、義母の嘆き、ヘコみようは目を覆わんばかり。 屋根の点検をしていただくと、 築60年余の瓦は、さすがに磨耗して割れやすくなっており、 また、昔のことなので、瓦を土で留めているために、 全体にズレての雨漏りと、納屋の屋根との接触とで、 これはもう【 葺き替え 】時期である、との由。 ざっと200~300万掛かるようで、 義母のこだわりの赤瓦にすればもっと掛かる。 「 100年持つと言われたのに! 」 という義母の嘆きと併せ、 義母は、自分がまだ 元気である今、葺き替えをすべきか、 でももう、この家に住むものはいないのだから、この際、取り壊しを選択するか。 ますます大混乱、大苦悩、大困惑、である。 必死の形相で、家自体の存続を 私に相談されても、私も困る。 ただただ、長義兄さまに相談して 決定してくれ、 私は長義兄さまの言われる通りにしますから、と 言うのだが、 頼みの長義兄夫婦は、オーストラリアに旅行中(滝汗)。 「 瓦は、発注してから焼いて貰うんぢゃけん、 そうこうしとったら台風が来る。 わしも いつ、どうなるかわからんし、 帰国するまで待っとれん!! 」 ぃゃぃゃぃゃ。 お義母さまは まだまだ お元気でいらっしゃるし、 今すぐ、屋根が崩落する、という切迫した状況ではないのだから、 義長兄さんを待ちましょうよぉ(滝汗)。 こんな大事なことは、まずもって、 跡継ぎさんである義長兄に1番に相談して欲しい~。 義長兄の帰国まで、なんとか義母を宥め続けやう! > ぢぶん その分、連日、家を取り壊すか、瓦の葺き替えか、 葺き替えるとしたら、どんな瓦にするか、業者は誰を選ぶか。 ひいては、町内の瓦業者さんたち それぞれについてのあれこれ話。 瓦業者さんたちのお連れ合いさんのご実家のお話まで(-_-)。 朝から晩まで 義母のお悩み話、噂話が賽の河原の如く。 。。。義長兄が帰国するまで、あと1週間。 頑張れ!! > わたし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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