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私:マイケル・ムーア監督の新作「華氏(かし)119」が、ムーアは米中間選挙に影響を与えるべく、投票の直前にの2日から公開されている。
評者は、マイケル・ムーア監督は世界を「善」「悪」に二分し、そして「悪」を攻撃する材料を並べる。この手の作品をドキュメンタリーというより、私たちはプロパガンダと呼ぶと石飛氏はいう。
ムーアの思想には大いに共鳴する者ではあるが、彼の手法にはこれまで全く共感できなかったが、トランプ大統領を批判した最新作「華氏119」には脱帽させられたと石飛氏はいう。
ムーアは扇情的な映像と音楽を駆使して「いま必要なのは行動だ」とあおり、ここまでプロパガンダを徹底すれば、あっぱれというべきだろうという。
A氏:「華氏119」には過去のムーア作品と異なる点があり、彼はトランプを斬った刀で、民主党や大手メディアなどリベラルエリートにも鋭く斬り込んでいき、これがめっぽう面白い。そして、全体の印象をいつもより複雑にしているという。
タイトルが出るまでの冒頭7分が圧巻で、2016年の大統領選挙の投票日前には、誰もが米国初の女性大統領誕生を信じて疑っていなかった。
リベラル側の浮かれ具合が、痛烈な皮肉とともに容赦なく描かれ、この映画を見て悶絶するのは、トランプよりもヒラリー・クリントンやオバマ前大統領の方だとさえ思えるという。
私:ムーアは、トランプを生んだ土壌とヒトラーのそれが似ていると指摘し、「独裁者が頭角を現すのは民衆があきらめた時だ」という。
今の米国が必要としているのは冷静なドキュメンタリーなどではなく、どこまでも過激なプロパガンダ。
トランプはヒトラーに似ているが、もっと似ているのはムーア自身で、民衆の感情に訴えて行動に駆り立てる手法は2人に共通すると石飛氏はいう。
同じ日の新聞の「日曜に想う」欄でも編集委員・福島申二氏がムーア監督の「華氏(かし)119」をとりあげている。
トランプ氏の異形ぶりを映しつつ、その大統領を生んだ米国のエスタブリッシュメント(支配者層)の根腐れにも迫るドキュメンタリー映画だと福島氏はいう。
既成権威、既得権益、既存秩序、既視感……「既」という指紋でべとべとに汚れた政、財、メディアに向ける監督の目は容赦ない。
A氏:福島氏が、ムーア氏に取材で会ったのは14年前で、イラク戦争に突っ走ったブッシュ政権を痛烈批判した「華氏911」について「映画で描こうとした本当の悪漢はブッシュじゃない。戦争をあおったアメリカの主流メディアだよ。怒りの矛先はむしろそっちだ」と語ったという。
今回もそれはあり、大統領選挙でトランプ氏が勢いづくと、視聴率を取れると見たテレビ各局は競って過激な言動を流し、主要局CBSの当時の会長が語った「米国にとっては悪いことかもしれないが、CBSにとってはすばらしい。どんどん儲かって、いい年になりそうだ」という本音を、ムーア氏は逃さなかった。
私:さて火曜日は中間選挙。
トランプ氏の共和党が勝ったら、ご本人は調子づき、各国で台頭する危ういポピュリズムも勢いを増しかねない。
世界が注視する所以であると、福島氏は指摘する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.11.04 18:17:46
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